20年も家の外に出ないでくらす“なぞの女性”(詩人エミリー・ディキンソン)と少女の思いがけない出会いを美しく描き出す。
アマーストのせの高い生け垣にかこまれた黄色い家には、20年近くも家の外に出ないでくらしている女の人がいました。見知らぬ人が声をかけると、走ってかくれてしまいます。家にお客様を招いたときでさえ、その人は見えない所にいるのです。人々は彼女のことを“なぞの女性”と呼んでいました…。この絵本は“なぞの女性”エミリー・ディキンソンと少女の思いがけない出会いの日を美しく格調高い絵で、描いています。詩人のおだやかな日常と特別な世界をちらりとわたしたちにみせてくれる、この絵本は、アメリカの偉大な、そしてよく親しまれている詩人エミリー・ディキンソンの謎とそれを包みこむ世界の喜びをよくとらえているといえるでしょう。1993年度コルデコット賞受賞作。
ワタクシは、この作品の少女のにすっかり同化してしまいました。
映画のような美しい背景ストーリー!
一通の手紙の中に入っていた繊細で清らかな押し花のお花のような、優しく儚げな一人の女性“エミリー”に魅了されてしまいました。
エミリーさんは、実在した人物で彼女がお亡くなりになる前の25年間は、このお話と同じように過ごされていたのだそうです。だからと言って、エミリーさんは、人間嫌いだった訳でもなさそうでしたし、子どもに優しく、他人よりも少し繊細な女性だったのでしょう。
エミリーと少女の秘密のプレゼント交換のシーンには、ドキドキ!胸が高鳴りました。
心に奥にそっと大切にしまって置きたい、思い出のような素敵な作品でございました(o^_^o)
とても好きな作品でした。 (梨華さん 30代・その他の方 )
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