キャベツくんがあるいていると、ブタヤマさんがやってきました。いや、よく見るとブタヤマさんではないようです。
「わたしは トンカツであーる」
あとからブタヤマさんがやってきて、ブキャ!っと驚きます。それはそうです。ブタがまるごとトンカツにされているんですから。ちょびひげまであります。でもあたたかくていいにおい。
「ブタヤマさん、ちょっとたべてみたら?」
なんという展開なのでしょう。いくら「キャベツくん」シリーズが大好きな子どもたちだって、この先の想像がつきません。だって、トンカツが自らよびよせたのは、トンカツ・ソース。さらに空からは……。
次々と起こる出来事に、キャベツくんとブタヤマさんと一緒になってブキャッ!っと驚くのがこのシリーズの醍醐味です。そして最後のお話がこの絵本。読み終わればなんだかすっきり爽快。そして思わず空を見上げれば。
「つきの かがやく よるです」
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
続きを読む