
しろいうさぎとくろいうさぎ、二ひきのちいさなうさぎが、ひろいもりのなかに、住んでいました。 二ひきは毎日、一日中楽しく遊びました。 あるとき、ニひきで遊んでいる最中、くろいうさぎが座り込み、とても悲しそうな顔をします。 どうしたのか訊ねるしろうさぎに、くろうさぎは言います。 「ぼく、ねがいごとをしているんだよ。 いつも いつも、いつまでも、きみといっしょにいられますようにってさ。」 二ひきは手を握り合い、たんぽぽの花を摘んで耳にさしました。 他のうさぎたちや、森に住む動物達がやってきて、月の光の中で結婚式のダンスを踊ります。

白いうさぎと黒いうさぎのやさしい愛の物語が墨絵のような濃淡でやわらかく語られます。森の情景の美しさ、こずえの葉のそよぎ、草のにおいまでが2匹のうさぎを祝福しています。

こちらも子供の頃より家にあった絵本です。
母と兄の好きな絵本でしたが、私はどちらかというと好きではありませんでした。
でも、大人になって読み返した時にこの絵本がロングセラーな理由がとてもよくわかりました。
絵も内容もとても素敵な絵本だと思います。
仲良しの白いうさぎと黒いうさぎ、一緒にいて楽しいはずなのに、黒いうさぎは時々ふと寂しげな表情を見せます。
その目は本当に寂しげに描かれていて、引き込まれます。
そして、その理由は・・・いつまでも一緒にいたいから。
そして2匹は、月夜に結婚式を挙げるというお話です。
色も白と黒が基調で派手さはありません。
何度読み返してみても、大人な絵本だなぁと思います。
子供の頃の私も、息子も、この絵本の素晴らしさがわかりませんでした。
でも、子供の頃にはわからなくても、後々に「あぁ・・・」と思わされる1冊だと思います。
家に長く置いておきたい絵本です。 (白ママさん 30代・ママ 男の子5歳、女の子2歳)
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