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シリーズ8巻のうち、同じタッチの絵はひとつもありません。名作をお楽しみください。
数ある日本昔話でも、私はこのお話がダントツで好き!
メリハリがあって、どきどきハラハラで、でもって登場人物は必死なのに、その行動・セリフが面白い。
こんな昔話はあまりありませんよ。
日本の昔話は、勧善懲悪で、征伐ものが多いんです。(まぁ、このお話のやまんばも、和尚さんに征伐されて、いや、食べられてしまいますけどね)
原作は「三枚のお札」。同じ松谷みよ子さん原作で別の絵本も出ています。
が、後から編集されたこちら「たべられたやまんば」も、いいですよ〜。
なんといっても、瀬川康男さんのイラストがいいんです。
さて、お話を知ってる方も多いと思いますが、ストーリーは、やまんばの口車にのって、山姥の家へ上がってしまったこぞうが、和尚さんがいざという時の為に使うがいいといった魔法(?)のお札で、難を切り抜けてお寺に帰ってくるというお話です。
読み聞かせをしていて、子供達がうけるシーンは、やはり3枚それそれのお札が活躍する時。
1枚目はこぞうの代わりに「まぁだ。まぁだ」(便所の柱に貼られた)という役目。
2枚目は迫ってきたやまんばとの間に川を作ります。
3枚目は再び迫ってきたやまんばの前に砂山を出します。
その度に起こすやまんばのアクションが笑えるんです。
ラストは、お寺に飛び込んだこぞうを守るため、妙に落ち着きのある和尚さんとやまんばの対決!
昔話だからと敬遠しなで、ぜひお子さんと御一緒に楽しんで下さい。 (てんぐざるさん 30代・ママ 女の子9歳、女の子4歳)
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