たろうくんがあそんでいると
すずめがたんぽぽの上でさわいでいます。
すずめの声にみみをすますと、
「たんぽぽは たんぽぽ
たんぽぽは たんぽぽ
たんぽぽは たんぽぽ」
楽しそうなすずめたちにあわせて、
たんぽぽたちも
ぴん、ぴん、ぴーんとはなびらをのばします。
そのたんぽぽたちの上を
歩いているのは、小さなありんこ。
今度は、たんぽぽの声にみみをすますと、
「ありんこは ありんこ
ありんこは ありんこ
ありんこは ありんこ」
愉快な掛け声のリレーは、すずめから始まり、
たんぽぽ、ありんこ、ねこたち、そしてたろうくんへ。
はずかしがっているたろうくんも
最後はまけじと・・・。
おくはらゆめさんの描く、春の絵本。
くりかえしの言葉が楽しくて、
春がでんぐりがえししてぐるんぐるん
ころがって、ごろ、ごろ、ごろーん。
たろうくんの目線で描かれる
のびのびとした生き物たちの賛歌。
青空を眺めながら小さな命がすべて愛おしく感じる
かわいらしい絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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