お金って何でしょう?
いつできたの? どうしてできたの?
当たり前のように使っているけれど、いざ聞かれるとむずかしいですね。
著者マーティン・ジェンキンスさんも、そんな素朴な疑問を持ったひとり。
だからこそ本書では、子どもたちにも理解しやすいように、
お金の歴史、成り立ちをわかりやすく書いてくれています。
ちょっと中をのぞいてみましょう。
人間は、最初は自給自足で暮らしていたけれど、
物々交換するようになり、定住して財産を持つうちに、
自分がどれくらい所有しているかを記録するために、
粘土を丸めたおはじきのようなものを使い始めたんだって!
そして、その記録を使って物を売り買いできるようになり、
そのうちに、アクセサリーやお守りに使っていた金、銀といった金属が、
価値を共通に認められるという理由で、物と交換できる「貨幣」に
なっていったんだって。
なるほど〜!
ここまで読んで来ると、もう、この本にすっかりはまってしまいますよ。
あとがきには、「(お金を)何よりもすばらしいと考える人もいれば、
実に悪いものだと考える人もいる」と、はっとさせられる言葉も。
きたむらさとしさんのイラストがユーモラスで、経済の話を
楽しく理解する助けになってくれます。優雅な服装をした古代の人々が
羊を売り買いする姿がかわいらしく、身近に感じられますよ。
はじめて「お金」について学ぶ子どもたちにもおすすめですし、
おとなも一緒になって楽しめるところもいいですね!
(長安さほ 編集者・ライター)
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