質問はとてもシンプル。写真を2枚並べて…
「この あいだに なにが あった?」
毛がもこもこしている羊と、とっても短い毛の羊。もちろん、瞬間的に変身するなんて事はあり得ません。何かが起こっているのです。
答えはわかりますよね。飼い主さんが羊の毛を刈ったのです。「あいだ」に入った写真を見れば一目瞭然です。
更に続きます。「オタマジャクシ」と「カエル」の写真。「ひっくり返ったカメ」と「起き上がっているカメ」の写真。「湯船に浮かんだおもちゃ」と「洗い場に転がったおもちゃ」の写真。
一体「あいだ」には何が起きているのでしょう。ページをめくれば、すぐに答えの写真を見ることができます。でも、ちょっと待って。推理してみましょうよ。知らないことだからこそ、想像してみましょう。経験の少ない子どもたちの方が、とんでもない答えを導き出してしまうかもしれませんよ。
この絵本は言っています。「推理する面白さと喜びを味わえる写真絵本」だと。確かに推理するという行為は、人間ならではの能力であり、人生を楽しむ醍醐味でもあるかもしれません。だったら、思いっきり味わいましょう、隠された「あいだ」を。遠回りするのは自由です。ゴールにたどり着けばいいわけですから。
…なんだか「あいだ」って、クセになりそうですね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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