あらしの夜、五つの木箱が無人島に流れついた。中にはどれも新品のロボットが一体ずつ入っていたが、こわれずに無事だったのは一体だけだった。偶然スイッチが入り起動したロボット=ロズは、島で生きぬくために、野生動物たちを観察することでサバイバル術を学んでいく。はじめはロズを怪物よばわりしていた動物たちだったが、ひょんなことからガンの赤ちゃんの母親がわりとなったロズが子育てに孤軍奮闘する姿を見て、しだいに心をひらいていく。すっかり野生のロボットとなったロズのもとに、ある日、不気味な飛行船がやってきた……。
「野生」と「ロボット」という言葉は
あまりにずれていて
どんな話なんだろうと思いながら読みました。
で
あっという間に読んでしまいました。
続きがあるらしく、一緒に入手しなかったことを後悔・・。
ひとつひとつの章が短めの設定なので
サクサク読めます。
お話は
貨物船の事故で、積み荷として積み込まれていたロボットの一体が、島に流れ着き、偶然に起動されるところから始まります。
もうその始まり方だけでわくわくします。
島で「学習」を続け
どんどん自然環境に順応していくロボット。
がんの子供を育てることを通して
心まで持ってしまったのではないかというほどの成長(?)をとげ、
島の動物たちとも友好的にすごせるようになったのに
ロボット回収のミッションが発動して・・・。
自然環境や親子問題、ジェンダー問題など
いろいろな問題提起が、さりげなくちりばめられていて
こんなによくできたお話があるだろうかと
久しぶりに感心しながら読みました。
大人が読んでも、十分面白いし
いろんなことを考えさせられた
読み応え十分な一冊です。 (やこちんさん 50代・ママ 女の子18歳)
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