図書館というところは、「決まりを守れば」誰でも入れるところです。
例えそれがライオンでも。
……そんなことってあるの?
でもある日、その図書館に大きなライオンがやって来たのです。
決まりをとっても重視する図書館長のメリウェザーさんですが、決まりさえ守れば誰でも分け隔てなく受け入れてくれます。だからライオンは彼女のもとで、色々なお手伝いをするようになるのです。図書館に来る人も最初は怖がっていたのですが、だんだんとライオンに会いにやってくるようになります。何しろお行儀がよくて、とても気が利きますからね。こんなに大きくて優雅なライオンが、静かに本を読む子どもたちと一緒に過ごしている姿、なんていう光景でしょう、うっとり見とれてしまいます。ところが、そう思わない頭のちょっとかたい人もいるようで…!?
図書館にライオン。突拍子もないようでしっくりくる組み合わせの秘密は、入り口にある銅像にあるのでしょうね。もしかしたら、こんな風に実際にライオンに会いに来ている子どもたちもいるのかもしれません。図書館が、誰もが居心地よく、誰もがワクワクする場所になるのだとしたら、私たちの図書館にも来てもらいたな、でもやっぱり怖いかな。
本が好きでたまらない子に、ライオンにとても憧れている子に。図書館が大好きな大人にも。世界中で人気のこの絵本がおすすめです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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