「きょうから みならいとして はたらく あたらしい なかまだよ。」
そう店長に紹介されたのは、ダルマくん、アマくん、トノサマくんの、3びきのかえる。ここはかえるの本屋です。このお店にある本は、全部かえるたちが作っています。3びきは見習いとして、売り場のお手伝い、本の材料づくり、そして3びきで1冊の本づくりをすることになりました。
先輩に教えてもらいながらお客さんに売り場を案内したり、初めての紙づくりに奮闘したり、からだじゅうを絵の具だらけにしながら色をつくったり。大変そうだけど、なんだか楽しそう!
そうしていよいよ本づくりです。でも、どんな本をつくろうか、そんなに簡単には思いつきません。その時、窓の外から何かがのぞきこんでいて……?
前作『かえるのほんや』に続くシリーズ第2弾。今回も緻密に描かれた本屋の様子は見ごたえたっぷり! さらに試行錯誤しながら本をつくっていく見習いの3びきの様子にも目が離せなくなります。仕事の難しさや面白さがしっかりと伝わってくるので、思わず一緒にアイデアを考えだす子もいるかもしれませんよね。
本を楽しむところから、本をつくりだすところまで。「本のある生活っていいよね」という作者のやぎたみこさんの思いに共感。巻末にはかえる文字の一覧表もあるので、一冊まるごと、すみからすみまで味わってみることにしましょう。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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池のほとりの柳の木の中に、一軒のかえるの本屋があります。このお店にある本は、全部かえるたちが作っています
かえるたちが開店前の準備をしていると、店長が黄色いエプロンをつけた3びきのかえるたちの紹介をしました。ダルマくん、アマくん、トノサマくん。今日から見習いとして一緒に働くことになったのです。
<3びきの見習いの仕事>
売り場のお手伝い
本の材料作り
3びきで1冊の本作り
まずは、売り場のお手伝いです。3びきは、売り場がかりの先輩に教えてもらいながら、お客さんに本の場所を案内しました。
次は、本の材料作りです。草の根っこと木の皮からできたのりで紙作りをしたり、花や実を使って絵具作りをしたり……。失敗しながらも、何とか材料ができあがりました。
そしていよいよ、3びきで1冊の本作りをします。どんなお話がいいかと考えながら、3びきで相談しますが、なかなか良いアイデアが思いつきません。そこへ……。
『かえるのほんや』 に続くシリーズ第2弾。
精緻に描かれたかえるたちの世界は、没入感たっぷり!
失敗しながらも試行錯誤していく3びきから目が離せません。
「本がある生活っていいな」と思える心温まる1冊です。
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