「ふかい ふかい もりのおく。ちょっと かわった おみせが ありました」
さて、一体どんなお店でしょう……。お店にやってきたのは、妖怪の森のお医者さん、たぬき先生です。何やら店主に声をかけています。「たのんだものは、とどいたかのう」ですって。
「おまちしておりました!」と振り向いた店主の顔には、ながーい鼻! 「はなたかしょうてん」の店主は天狗で、妖怪のためのお店なのです。
たぬき先生が注文した大切なものはもちろん、どんな商品もちゃんと揃えるのが自慢です。ひとつめにゅうどう用のメガネも、いったんもめん用のシミ抜き洗剤も。でも、おやおや、あるお客様に「ない!」と言われてしまって……。まさか品切れ? 品揃えに「鼻たかだか」の天狗の鼻もへなり? いや、たぬき先生がいるのですからきっと大丈夫なはず……!
『ようかいのもり たぬきクリニック』からスタートしたシリーズも、本作で5作目。ファンにはおなじみの、優しくてたよりになるたぬき先生が、今回も活躍します。森の住人たちのことを知りつくしている先生だからこその解決策に「なるほど!」と納得です。
たぬき先生がつくる「おこさまビール」や、妖怪の子たちが目を輝かせる「大妖怪カード」もおもしろそう! 絵のタッチにもぬくもりがあり、親子で心地よく楽しめるお話絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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