表紙に大きく電車の走る絵。裏表紙もやっぱり電車の走る絵。この絵本はやまの駅から出発してうみの駅へ到着するまでの電車の様子を描いたお話です。前から読んでも後ろから読んでも楽しめるのです。それだけでもすぐ電車好きの子の気持ちをあっという間につかんでしまいますよね。
電車は広い雪の積もる景色の中を通り抜けながら、トンネルに入ります。トンネルの中では乗客の様子がはっきり見えます。電車に乗ってから降りるまでのそれぞれの家族の行動を観察できます。
穴あきページのトンネルを抜けると景色が一変。
電車は山を登り、鉄橋を渡り、海辺の丘へ。
あたり一面黄色い菜の花でいっぱいの花畑を抜けて、海の駅に着きました。
「デデンドドン」「デデンゴゴー」「デデドド」
音が微妙に変わっていくのも興味深いですね。
電車に乗る楽しみがぎゅっとつまった傑作乗り物しかけ絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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