詩人谷川俊太郎さん×画家元永定正さん、と言えば絵と言葉が見事に共鳴している傑作絵本『もこ もこもこ』。この奇跡のコラボレーションが生まれたのは今から33年も前のこと。そのおふたりによる作品が再び実現したのです!
タイトルは『ココロのヒカリ』。心にともる小さな光をテーマに、更に鮮やかで美しくダイナミックな表現となった元永さんの絵がまず目にとびこんできます。そしてそこに呼吸のぴったり合った谷川さんの言葉。その内容とは・・・誰もが期待していることでしょうね。
前作と大きく違うのは、句読点がついているということ。もちろん今回も声に出して気持ちのよい言葉ばかりなのですが、不思議なことに“間”やイントネーションを優しく誘導してくれているような感覚になり、読んでいる人の心に一言一言がしみこんでくるのです。だからといって強く意味を主張してくるわけでもなく、その響き自体が、例えば意味を理解していない赤ちゃんの耳と目にも心地よく届いているであろうことは確信できるのです。
また一歩進化しているこの絵本、本当に魅力がわかってくるのは多くの人が何度も何度も味わったずっとこれから先なのかもしれませんね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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