青と赤のとんがり帽子とつなぎがトレードマークの「ぐり」と「ぐら」。ふたりは野ねずみのふたごです。仲良しのふたりが、この世で一番好きなのは、お料理すること、食べること。今日も大きなかごを持って、森の奥へ出かけます。
どんぐりやくりを拾った後、道の真ん中に落ちていたのは…大きなたまご!さあ、何をつくろうか。目玉焼き?卵焼き? いやいや、食べきれないくらいのかすてらにしよう。あまりに大きすぎて運ぶのを諦めたふたりは、外でかすてら作りにとりかかります。
「ぼくらの なまえは ぐりとぐら
このよで いちばん すきなのは
おりょうりすること たべること
ぐり ぐら ぐり ぐら」
いいにおいにつられて、森じゅうの動物たちが集まってきましたよ。
さあ、焼けたかな…?
焼きあがったかすてらの場面、その美味しそうなこと!!子どもの頃に読んでから何十年経っても、ママやパパの記憶に残るほどの名場面です。
お話をつくられた中川李枝子さんと、絵を描かれた山脇百合子さんが、「子どもたちにとびっきり上等でおいしいおやつをごちそうしよう」と考えられたお話なのだそう。1963年に「ぐりとぐら」が生まれて以来、その黄色いかすてらは、昔から今もずっと子どもたちの憧れですよね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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