親の世代にとっては「ちびくろ・さんぼ」と聞くと、「懐かしい」というイメージがある方が多いかもしれませんね。事実、1988年から長い間絶版になっていました。 「とらが ぐるぐるまわって バターになる」 という場面の鮮烈なイメージは、世代を超えて、今の子ども達にも新鮮で、強烈な印象を与えているようです。 お話は、可愛い男の子さんぼが、おとうさんとおかあさんにもらった上等の服と傘を持って、お散歩に出かけるところから始まります。途中で出会ったトラに、食べられそうになるさんぼは、次々に大切な服を渡してしまいますが・・・。 さて、どんな機転でこのピンチを乗りこえる?さんぼは助かるの? そして、冒頭に述べた有名な場面へと繋がっていきます。 この楽しいお話に、また出会えた事が、何より嬉しいですね。 大胆な色使いや、デザイン性の高いイラストが、更に印象を強く残している事も言うまでもありません。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
幻のベストセラー岩波版絵本ついに復刊!あるところにかわいいくろいおとこの子がいました。なまえをちびくろ・さんぼといいました・・・。
本書は、わが国では1953年に岩波書店から発売され、 1988年に絶版になるまで、日本中のこどもたちに親しまれていた絵本です。 その後も復刊を望む声は多くありましたが、なかなか実現はされませんでした。 小社でも検討に検討を重ねた結果、その内容や文章表現に 何らの差別は無いと判断し、復刊することにしました。 (とらとバターの話のみ収録されています。
何十年も前、自分が子どものころ読んで、トラがぐるぐる回ってバターになる場面と、高く積み上げられたホットケーキを食べる場面に、強烈な印象がありました。
今読み直して、やはり面白いお話です。
貴重な子ども時代には、こういう生き生きとしたお話、心から満足できるお話に出会って、それを充分に楽しんでほしいと思います。 (ピンピンさん 50代・その他の方 )
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