なっちゃんがお盆の間におじいちゃんたちから聞いたふしぎなお話。 そのあとなっちゃん自身がした本当にふしぎな体験。作者の親族への鎮魂歌
この本が出たときから読みたい。読みたい。と思っていて、やっと読みました!!
面白くて、読み出したらいっきに読み終えてしまいました。
後書きを読むとわかるのですが、
このお話の「シュンちゃん」は富安さんの本当のおじさんがモデルです。ですから、このお話の主人公のなっちゃんもかなり、子どもの頃の富安さん自身とかぶるのかな〜と、思いながらページをめくっていたら、二度読みしてしました。
ほぼ同じころ同じ偕成社さんの出版で、斉藤洋さんがやはり自分の幼いころをモデルにした『遠く不思議な夏』という作品を書いていらして、やっぱり子どもの頃周りにいた大人たちが「おはなし上手」で、それにまつわる思い出を素敵な物語としてまとめてくれているストーリーだったのですが、
作家さんそれぞれの個性はあるものの、こちら『盆まねき』も同じコンセプトで作られている気がしました。
それと気のせいかもしれませんが、
この話は、ご自分の小さい頃の思い出やご自分のおじさんがモデルであるせいか、富安さんの描かれるこの作品の世界が、いつも感じる富安さんの世界とちょっと違った色で見えました。
ともかく、ほら上手・お話し上手の陽気な大人たちが色々登場する、面白いお話です。
内容は4章に分かれていて、それぞれ別の人が「ほら(うそっこかもしれない)ばなし」をしてくれます。
私は特に第2章の「月の田んぼ」が気に入りました。
とってもお薦めです! (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子11歳)
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