8月生まれということもあるのか、私はひまわりという花がとても好き。
はっきりとした理由は考えたことがなかったけど・・・
ひまわりの花をイメージすると夏を思い出すし、あの圧倒的な迫力で花を咲かせている立ち姿に憧れもあったりして。
この絵本を開いてみたら、そんなもやもやがすっかり晴れたような気持ちになってびっくり。
私の中でイメージしていたひまわりが全部つまっているんです。
絵本の中の少女は、ひまわりを丁寧に育てながら、その魅力を自分のかわりに優しく力強く語ってくれているのです。
ひまわりさん、あなたは だれよりも せがたかくて、かがやいていた――。
小さなたねからどんどん育ち、やがて宝物をぎゅっとにぎりしめた両手のようなつぼみをつけ、
金色に輝く大きな花を咲かせる。やがて夏のひかりがつまった種のずっしりとした重みで下を向いていき。
美しくダイナミックに描かれた絵を背景に語られる言葉。
ひまわりの事を言っているはずなのに、なぜか心に直接響いてきます。
私がこの小さなおひさまに心から憧れているせいでしょうか。
嬉しくて仕方がないのです。
ああ、子どもの頃に出会いたかったな。
いや、大人になってから出会ったからこその感動なのかな・・・。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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