未明の作品は、童話だけどもハッピーエンドの童話じゃなくて、美しくて、哀しくて、少し残酷な話が多いですね。『金の輪』でも少年がああいう終わり方をするとは哀しすぎる。少年がああいう終わり方をしているので余韻があるのはたしかだけどね。
そしてこの赤いろうそくと人魚も美しくて哀しくて少し残酷です。でも人魚のおかあさんってちょっと身勝手かなと思う。自分の思い込みだけで、陸の人間が人魚の赤ちゃんを可愛がってくれると思って子供をすてて、自分の思いどおりにならなかったら嵐を起こす。
人魚は身勝手、人間は金に欲が眩み強欲、1番可哀想なのは人魚の娘ですね。
たかしたかこの絵は綺麗で、大人が持っていても、部屋の本棚においていてもなかなかおしゃれです。