「やかまし村シリーズ」などで知られる作者の絵本で、こんなに素敵な本があったなんて感激しました。
見開きの切り紙で小人が浮かんでいて、ここからもう感動が始まります。
そして次のページには、ちいさなランタンを持った小人の絵があります。
ある農場でみんなの寝静まった真夜中に、小人はみまわりをするのです。
牛、馬、羊、にわとり、そして人間。そっとそばにいって話しかけます。
冬はきて、またさっていくもの ・・・・
じーんと心に沁みてきます。
私のそばにもこんな小人が来て、話しかけてくれているのかと想像するだけで、心が温かな安心感で満たされます。
小人は人間の目には見えませんが、雪に足跡を残すそうです。
足跡だけが小人の存在を知ることのできるものなんですね。
幸せな余韻の残る絵本です。