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山のいのち」 みんなの声

山のいのち 作:立松 和平
絵:伊勢英子
出版社:ポプラ社 ポプラ社の特集ページがあります!
税込価格:\1,320
発行日:1990年09月
ISBN:9784591033401
評価スコア 4.79
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  • つながる山のいのちたち

    自分の殻にこもってしまった静一と痴呆症の出てきた祖父。
    両親の海外出張の間、父の故郷に預けられることになった静一です。
    静一を自分の息子だと思い込んで、父の名前で静一を呼ぶ祖父。
    伊勢英子さんの描く絵が、二人の心理と緑一色の中に脈打つ山の命を象徴的に高めています。
    祖父の飼っていたニワトリを食べてしまって、小屋から逃げられなくなっていたイタチ。
    祖父はイタチを水に沈めて殺すという衝撃的な行為を静一に見せます。
    ただ、祖父は山に生きる様々な生き物たちの命の連鎖と、イタチを山に返してやるのだと語ります。
    「かわいそうだね」
    静一が久々に自分自身の言葉を耳にします。
    川にきらめく水しぶきに様々な生き物たちの魂を感じます。
    山の営みと、人間の営みの表現がとても重みをもって語られています。
    イタチの肉は川に流され、イタチの毛皮は竹竿につながれ、川にたたきつけられて魚をとらえるための仕掛けになります。
    生々しいお話ですが、現実感は伊勢さんの絵で幻想的にさえなっています。
    ちょっと怖いお話だけに、高学年向けのお話だと思います。

    投稿日:2012/06/05

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  • めぐる山の命と受け継がれる人の命。

    • 西の魔女さん
    • 30代
    • ママ
    • 福岡県
    • 女の子15歳、男の子11歳

    「したたるほどの緑におぼれそうだった。」
    こんな書き出しで始まります。
    最初から最後まで どのページにも
    緑の絵の具がたくさん使われているのが印象的です。
    お話の舞台は ほとんど手つかずの山の中。
    ここに降りそそぐ光は
    みんな木々の葉に反射して落ちてきていることを
    意識させられる感じでした。

    そしておじいさんの
    「山の中のものにはむだがない」という食物連鎖を教える言葉は
    読み終える頃になると
    「人の命についても無駄なものはないのだ」という
    立松さんからのメッセージが込められているようにも感じました。
    今は 息子と孫の区別もつかないおじいちゃんですが
    息子や孫へとしっかり命をつなぎ
    イタチでする漁のやり方だって
    夏が終わる頃にはきっと 
    静一へとしっかり受け継がれていると想像させられるラストでした。

    投稿日:2008/11/15

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    1
  • いのちと自然への敬意

    コンクリートの団地育ちの静一が、三週間ほど山のおじいちゃんちに預けられる事になった。
    孫である静一なのだが、おじいちゃんにとっては、子供の頃のままの息子『良一』がそこにいるのだった。

    おじいちゃんは、生き生きとそして淡々と、息子(孫)に山の中のいのちの流れを教えていく。

    おじいちゃんの手によって、イタチのいのちが魂に変えられる。
    生きていく為に、生きているもののいのちをもらう。

    ライオンが鹿に飛びかかり、その肉をむさぼり食う姿を、残酷だと目を覆いながら見る私達も、豚や牛や魚や植物を食って生きています。

    でも普段私にとって、自分が食べている動物の命を奪う場面にかかわる事は、めったにありません。
    最初からそれらは食品であり商品としての形をしています。
    関心があるのは、美味しさであり値段であり、もともと命ある身であった事に思いが及ばなくなっています。

    「良一、生きているものは悲しいなあ。死ぬまでびくびくしてなあ。こいつきっと怖いんだろうなあ」

    イタチのいのちを奪って、その身をナイフに掛けていく祖父が、1番イタチのいのちを哀れんでいるのだと思います。
    そして、初めて接したいのちのさだめに対し、静一はまっすぐに向かい合い受け止めていきます。

    登場人物の感情を説明するような文章はほとんどないにもかかわらず、場面場面の気持ちが手に取るように伝わってきます。
    言葉の一つ一つにいのちや自然に対する敬意が満ち溢れています。

    何度も読み返すことで、よりいっそう理解が深まると思います。

    投稿日:2008/08/14

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  • いのちの原点

    現代に生きていても、自然は昔と変わらないことを教えてくれるような気がします。
    静一の心が自然に溶け込んでいく姿が人々の命の原点を気付かされるようなそんな感覚を持ちます。
    どんな命も尊い命、その命を輝かせて生きていくヒントとなる絵本です。

    投稿日:2022/02/26

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  • 命の輪

    • こりえ♪さん
    • 30代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 女の子2歳

    夏の間、おじいちゃんに預けられることになった少年、静一。
    ここで静一はいのちについて大切なことを、このおじいちゃんから教えてもらうことになります。

    イタチを使った漁をはじめるおじいちゃん。
    その光景に最初はドキッとさせられますが、それはいのちを大切に使うことの教え。
    一つの命が一つの命の源となり、それは繰り返され命の輪となる。
    きっとこのイタチの姿を見てこそ、むやみに生き物の命を奪ったりすることの愚かさも分かるだろうし、何かを食べるときの「いただきます」の意味も分かるのではないかと感じました。

    久しぶりに声を発した静一。
    それは何かを感じ取った証でしょう。

    孫を自分の息子と勘違いするおじいちゃんですが、長年繰り返されてきた技はしっかりと体が覚えています。
    そして、いのちの大切さを教えることも。
    もしかしたら本当の息子(静一の父)にも、昔何度も見せていたのかもしれません。
    静一の父もきっとそれが分かっていて、静一を預けたのではないかと感じました。

    投稿日:2009/03/26

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  • 命の連鎖

    • アイ☆ユーさん
    • 20代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 女の子3歳、男の子0歳

    私が小学生の頃に母が買ってきてくれた本です。

    当時は圧倒的な絵の綺麗さだけに魅かれ、
    本の内容はどちらかというとグロく感じて
    しまいました。

    でも自分が年齢を重ねるに連れて、何度も読み返しては
    命の尊さを感じさせられます。

    まだうちの子供たちには早すぎるので、あと数年したら
    読んであげようと思います。

    投稿日:2008/12/06

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  • 緑色

    表紙の緑色に引き込まれてこの絵本を選びました。御爺さんと孫の素敵な日々が丁寧な言葉で綴られているのにとても感動しました。びっくりするくらい簡単に自然に物語の中に入っていけたのでこの絵本の魅力がとても大きいことだと感動しました。御爺さんの生きざまを見た孫が御爺さんの事をとても尊敬のまなざしで見ている所が素晴しかったです。自然と共に生きる御爺さんの山の暮らしを通して主人公の心が色々な物を感じて吸収していくところが胸を打ちました。自然の中で心がどんどん解き放たれていくのに私もとてもリラックス出来ました。祖父と暮らす時間が主人公の人生にとってとても大きな意味を持つ体験になると思いました。

    投稿日:2008/10/28

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  • 一人で生活するって言う事

    一人で生活するって言う事は、誰とも話さないでいつも一人。孫の静一と息子の良一との区別もつかなくなってしまう・・・・・。
    それでも、厳しい山奥での生活はりっぱに今も健在で出来る。
    イタチを殺すことは、「わしも良一にご馳走してやらなくちゃならないから、しっかり働いてもらうことにしたよ」で、おじいさんの気持ちがとても優しく、必要な時にだけわびながら調達していると思いました。
    静一は、おじいさんとの生活で人間らしさを取り戻すと思います。孫が近くにいて毎日孫の顔を見れる幸せを改めてこの絵本に教えていただきました。

    投稿日:2008/10/29

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  • めぐるいのち

    自分の子供と孫の区別がつかなくなったおじいちゃんと、不登校でひきこもりがちな孫のお話です。森の中で、静一は生き返っていくようです。いたちをさばく場面も、残酷さよりも、めぐりめぐる命のつながりを感じました。
    私の祖母も若いころ、お姑さんに「うさぎ」のさばきかたを教えられたそうです。数十年前までは、どこの家庭でも肉をさばいていたそうです。
    便利で簡単できれいなものを求めつづけて、私たちは人間が自然の一部であることを忘れてしまったことに気がつきました。

    生命力のある森の様子が静かな文章でかかれています。読んでいくと、いつのまにか静一と同じ気持ちになってきます。
    森の中の光や空気やにおいや音、たくさんの生命の存在を感じさせる、透明感のある絵がすてきです。

    投稿日:2007/11/05

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  • 吹込まれた命

    たまたま立ち寄った古本屋さんで、内容の確認もせずに
    買って帰りました。体調を崩してて、家で安静にしてる時に
    思い出し、読んでみました。

    父親の海外出張で、山の祖父の元へ行くことになった
    少年。普段は、物静かで余り話もしないのだとか。

    途中、ハッとしてしまうシーンもありましたが
    その経験を通して、少年の心の中にもなにかが吹込んできて
    だんだんと生き生きとしていく様子がうかがえます。

    いろんな「いのち」を感じることができた、
    とてもすばらしいおはなしでした。

    我が家の子どもたちには、まだ少し難しい内容かと
    思いますが、もうすこし大きくなったら読んであげたいな〜
    って思います。

    投稿日:2007/02/26

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