「いいから いいから」 ママの声

おじいちゃんののんびりさ加減が、なんとも言えずのほほんとして癒されます。
そして、それに習ってのんびりした孫が、おじいちゃんの性格そっくりで微笑ましいのです。
だって、いきなりやって来た雷の親子を心からおもてなしして、ご馳走やお風呂のサービスをしてしまうのでら・・・。
最後まで、笑わせてくれるおじいちゃん、味があっていいです。

長谷川さんらしい大らかさが全開です。
突然かみなりの親子がやってくるのですが、
おじいちゃんとぼくは「いいから　いいから」ともてなします。
夕飯にお風呂まで、お母さんも何事も無かったかのように、
ごく自然に応対しているんですよ。
かみなりの親子の訪問の真意は？
「いいから　いいから」が心地よいリズムで登場します。
これこそ、日本人が得意なおせっかいと親切のぎりぎりの対応でしょうか。
もちろん、長谷川さんらしい展開がお待ちかね。
ここは読者の解釈次第でしょう。

突然やってきたかみなりの親子に、至れり尽せりでもてなすおじいちゃん。あげく、おへそをとられても、かえるにならなくてよかったと前向き発言。
こんなのんびりおじいちゃんと一緒にいられたら、孫も幸せだろうなーと思いました。核家族のわが家には、ちょっと羨ましい一冊でもあります。
それにしても、おへそをつけまちがえたおじいちゃんは、まるでこぶじいさま。（笑）

いいからいいからと、いうのが
口癖のおじいちゃん。
かみなりさまがおへそをとりにきたのに、
ご飯をたべさせてあげたり、お風呂にいれて
背中を流してあげたり、おもてなしを
したうえ、おへそをとられたのに
『いいからいいから』と、済ましてしまう
素敵なおじいちゃん。
結局、かみなりさまは手厚いおもてなしを
したのに、おへそをとってしまったことに
後悔してお手紙と一緒におへそも返してくれました。
返してもらったおへそを孫が誤って
おでこにつけてしまっても『いいからいいから』と、
おじいちゃん。人間の器の大きさを感じます。

うちのこのお気に入りは
『いいからいいから』というおじいちゃんの口癖。
そして、へそのないお腹でした。
当然のようにあるおへそがないお腹をみて大笑い。
そのあとの、おじいちゃんのおへそが
おでこについたあたりもゲラゲラ笑っていました。

おじいちゃんの言う「いいから　いいから」は　
本物の「いいから」だと思いました。
言った後でドキッとするのですが
私の場合は「（余計なことはしなくて）いいから…」が多いです☆
いつも反省するのですが　忙しいとつい口からこぼれてしまいます。
この言葉は　おじいちゃんのように使いたいですね。

それから　このおじいちゃんのお家に掛けられている絵画は
ぜ〜んぶ「赤富士」です（笑）
開運のご利益…どころか　
おじいちゃんには大変なことばかり起こっているように見えますが
「幸せ｣とは考えようなのかもしれないな…と思いました。
裏表紙では　おでこにおへそをつけ　犬におしっこをかけられながらも
「いいから　いいから」と余裕たっぷりに言っているおじいちゃんが描かれています。
こんなおおらかさ…見習いたいなと思いました。

突然、家にかみなりの親子がやって来たというのに、全く動じないおじいちゃん。
「いいから、いいから」を連発して、一見親切にしながら最終的にはかみなり親子を（意図せずに）追い払ってしまいます。
おじいちゃんの「いいから、いいから」とかみなり親子の様子が全くかみ合っていず、どう対処して良いのかわからずうろたえるかみなり親子の姿が、ちょっぴりかわいそうながらも笑えます。
おじいちゃんの「いいから、いいから」は果たして、のんびり明るい性格からくるのか、人の話を全く聞いていないということなのか、どっちなのでしょう。
どっちにしても、この「いいから、いいから」の繰り返しが、耳にも楽しい絵本です。
それにしても、最初にかみなり父が「あの、きょううかがったのは・・・」と言いかけたのを、おじいちゃんがさえぎってしまったのは、至極残念。
かみなりの訪問には、なにか目的があったのか、いまだに気になって仕方がありません。

「いいから　いいから」と曖昧にもとれる言葉。
忙しい現代にはにつかない言葉かもしれません。
おじいちゃんのおおらかさに、かみなりの親子はノックアウト！
あまりにも親切にされ、気が抜けちゃったんでしょうね。
おへそが頭についたところで、
息子「きゃはは〜。あのまんまかなあ〜。着脱可能？
取れないなら、かみなりの親子にまた来てもらわないと・・。」
次はおばけとどんな一戦を交えているのでしょうか？

表紙の絵と長谷川さんの作品とあって
思わず衝動買い！！

さ〜て、ゆっくり読み進めましょう！

お話し全体的には私好みでとてもおもしろかった♪
でも、最後のおちと何でもかんでも
「いいから　いいから」はちょっと違うな〜
少し厳しい感想かな？

子どもたちも
「変えるになっちゃたら、“いいからいいから”
って言ってらんないよね〜」なんてこぼしてましたので
今回は少しシビアに評価してみました。

癒される本です。このおじいちゃんちょっと大丈夫？というかんじだけど側にいてくれたら安心できる頼もしいおじいちゃんです。娘と二人で大笑いして楽しめました。ハラハラするところあり、笑えるところあり、すごく楽しめる本です。何回読んでも面白いと思います。

グリーンの背景色にドーンと描かれたおじいさんの顔。
表紙からして、長谷川さんらしいダイナミックな雰囲気です。

「何が【いいから】なのだろう？」と興味津々で読み始めました。
何か展開があるのかと、思わず期待するような状況でも
おじいちゃんは「いいから、いいから」と曖昧にしてしまうので
親の私としては、何か腑に落ちないものを抱えながら
子供達に読んでいました。でも、子供達はジッと聴き入っている…。
そして 最後のおとぼけなオチでは大爆笑でした！

「いいから、いいから」という、おじいちゃんの言葉に
お年寄りが言ってくれてこその安心感というか、器の大きさは感じましたが
最後のオチとの接点に欠けるように思えました。

母親である私の評価は☆４つ、子供達は☆５つ。
評価に悩むところですが、長谷川作品にしては…正直…期待はずれに思えたのと
細部にわたる凝った部分が いつもよりも少ない気がしたので、
ちょっと辛口ですが この評価で♪