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おきなわの夢 ウンタマギルー物語」 みんなの声

おきなわの夢 ウンタマギルー物語 作・絵:高嶺剛
出版社:Parco出版局
税込価格:\1,282
発行日:1991年
ISBN:9784891942878
評価スコア 4
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  • 幻想的

    実は、この絵本を、児童用ではなく、絵本のコーナーで見つけた時には、目を疑いました。

    もう20年も前の話になりますか、「ウンタマギルー」という映画を見たことがあります。
    沖縄を舞台にした映画で、本土出身の私としては、実に目に鮮やかで、エキセントリックな映画でした。
    幻想的なんですが、多少政治のお話も入るし、ちょっとこれは子どもにはまずいのでは、と思うシーンもあったのでびっくりしましたが、
    元々は沖縄地方に伝わる伝承物語なのですね。
    味があり、大変面白く読ませていただきました。

    主人公の運玉義留(うんたまぎるー)をめぐる、実に幻想的な物語です。
    彼は、恋した美しい娘のマレーが、本当は年老いた豚である事を知ってしまいます。
    真実を知ったギルーは、マレーの父(飼い主?)である製糖工場の親方に追われ、神の森であるウンタマ森に逃げます。
    森に住む、ガジュマルの妖怪、キジムナーは、彼に空中浮遊の術を教え、彼はその事を利用して、金持ちから金品を盗み、施しを与える義賊となるのです。

    沖縄の伝承なのですが、これが奇妙で、実に魅力的です。
    ただ、ハッピーエンドなんだか、アンハッピーエンドなんだかよく分からないので、
    この味が分かるような頃のお子さんでないと、読むのに苦労するかもしれません。
    (普通に考えればアンハッピーエンドなのかもしれませんが、多少頭が重いけど、これでもいっさーなんて、ギルーは言うかもしれませんので)

    投稿日:2006/11/04

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