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まさ夢いちじく」 パパの声

まさ夢いちじく 作・絵:クリス・ヴァン・オールズバーグ
訳:村上 春樹
出版社:河出書房新社
税込価格:\1,980
発行日:1994年
ISBN:9784309262314
評価スコア 4.75
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みんなの声 総数 23
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  • ラストが絶妙な不思議さ。

    セピア色の絵、歯医者のビボットさんの絶妙な表情、絵の構図、映画のような感覚で読みました。
    神経質なビボットさん。犬のマルセルを飼っていながら愛着がない。人に思いやりもあまりない。
    おばあさんの歯を抜いておきながら(治療だけど)、お金がないとわかると薬も渡さず追い出してしまう。
    個性的で憎まれ役に徹しているビボットさんですが、それだからこの絵本が面白い。
    おばあさんが治療代の代わりにとビボットさんに渡したのが、夢が正夢になるといういちじく。
    ビボットさんの夢は奇想天外(夢ってそういうものかもしれないけど)。
    なぜ、下着のままで散歩に出かけたのだろう。

    本当に夢がかなういちじくだとわかって、ビボットさんは大金持ちになる夢を見ようと自分に催眠術をかけようとします。
    本当に大金持ちになる夢を見られるようになるのだから面白い。
    そして、さあ食べるぞと思った時にマルセルが食べてしまう。
    すこし予測できたのですが、ラストが面白い。
    正夢になったのはマルセルの夢でしょうか。ビボットさんの夢でしょうか。

    何とも不思議で、説得力のある絵本。
    オールズバーグの絵本は、イリュージョンの世界のようで終わってもキツネにつままれたような作品が多いような気がするのですが、この「まさ夢いちじく」は納得です。

    投稿日:2009/12/27

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  •  漢字の問題から。
     「無花果」という漢字を読んで下さい。よくある問題ですから知っている人も多いでしょうが、答えは「いちじく」。
     夏から秋にかけて食卓にあがることの多い果物です。
     家にいちじくの木があると家が栄えないとか子どもができないとか、いちじくには迷信の類が結構ありますが、一方で不老長寿の果実と呼ばれることもあるそうです。
     おいしいのでやっかんだのかもしれません。
     そんないちじくを食べると夢が本当のことになってしまう。そんなお話がC.V.オールズバーグのこの絵本です。

     主人公は「おそろしくやかましや」である歯医者のビボットさん。
     少しばかり髪が薄くなっています。鼻の下には「エヘン」といわんばかりの八の字ひげ。蝶ネクタイもキザっぽい。
     ある日歯の治療をしたおばあさんが治療費の代わりに置いていったのがふたつのいちじく。
     怒るビボットさんにおばあさんはこういいます。
     「これはまさ夢いちじく。あなたの夢を何でも叶えてくれます」

     いちじくはふたつ。
     まずひとつめを食べたビポットさんは本当にそれが「まさ夢いちじく」だということに気づきます。
     そうなると、残ったいちじくを食べる時はうまい話が叶うようにしないとと欲が出ます。
     こういうところは日本の昔話にもよくあるパターンです。
     それからの何週間をビポットさんは自分が世界一の金持ちになる夢を見る特訓を始めます。
     夢をコントロールしようというのですから、人間は欲がでると何を考えることやら。
     宝くじがあたるように枕の下に忍ばせるのによく似ています。
     そんなビポットさんがようやく残りの一個のいちじくを食べることを決心しました。
     さて。

     この絵本でもC.V.オールズバーグの絵筆はさえわたっています。
     まず構図が大胆です。上からの目線、下からの目線、対象を大胆に大きく。
     それによって絵に動きがでています。
     それにビポットさんのいやらしいさがいいですね。この人なら、こういう結末になっても仕方がないと読者に思わせるくらい、いやらしく描かれています。
     もちろん、この作品も村上春樹さんの翻訳。

     あなたがもし「まさ夢いちじく」を手にしたら、ビポットさんにならない保証なんてありません。

    投稿日:2014/10/26

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  • 幻想的で不思議な物語

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子12歳、男の子6歳

    カルデコット賞を受賞しているオールズバーグの作品です。

    「まさ夢いちじく」とは文字通り、見た夢が現実のものになるというもの。
    それだけ聞くと、欲しいと誰しも思うものの、この本を読んだら逆の意見を持つかも知れません。

    「まさ夢いちじく」を手に入れた主人公の数奇な運命を描いていますが、こういうラストかという驚きがあると思います。
    そして読み終えた後のその底知れぬ余韻は、いつものオールズバーグ作品と同じでした。

    オールズバーグのセピア色した限りなく美しい絵と、幻想的で不思議な物語がジャストフィットして、素晴らしい作品になっています。
    読み応え十分ですが、小学生くらいだと少し難解と思えるかも知れません。

    投稿日:2008/02/10

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