「銀河鉄道の夜」は、いろんな出版社から本が出版されていますが、
私のイメージと一番近い表紙絵の、こちらの本を選んでみました。
この作品は、以前にも読んでみようと試みたことがあったのですが、
なぜか数ページで飽きてしまって読めなかったのですが、私のイメージ
を損なわない綺麗な絵だったのが良かったのか、これは最後まで一気に
読むことが出来、こちらを選んで正解でした。
いつの間にか汽車に乗っていたジョパンニ、そしてカムパネラ。
汽車で行く先々では、不思議な世界観があり、とても興味深かったです。
いろいろと賢治の作品を読んでみましたが、なぜか「死」に繋がる、
もしくは「死」をイメージさせる作品が多いように思います。
この作品もまた例外ではなく、宮沢賢治という人は、常に「死」という
ものを身近に感じながら生きた人なんだなと思いました。
銀河鉄道に乗ったこの夜は、ジョパンニにとってどんな意味があったのか。
ただの不思議な世界だけでは表現しきれない、何か裏のメッセージが
あるような気がしてなりません。
余談ですが、この作品は、途中で原稿が抜けていたり、文字が抜けていたりして、
完璧な作品ではなかったんですね。それでも本として出版されるぐらい、
価値のある作品なんだと思います。
この本には、漢字にルビが振ってあるので、ひらがなが読めるお子さんなら
読むことが出来ます。息子にも是非、読ませてみたいと思います。