むげんことわざものがたり(偕成社)
好評につき2刷!ことわざがつながって、ひとつの物語になったおもしろ絵本
ゆびたこ(ポプラ社)
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7件見つかりました
同時期に岸田衿子さんが文章を書かれた「スガンさんのやぎ」と、この本を読み比べすることになってしまいました。 読後感が全く違うことが驚きです。 詩人グランゴァールに向けた寓話であることと、エリック・バテューの心を突き刺すような絵のタッチで、この物語は恣意的な度合いを増しています。 スガンさんの設けた安全対策を蹴ってまで、自由になることを選んだやぎは、オオカミに必死に闘いを挑みます。 それはあたかも負けることを悟っていながらの死闘であって、生き抜くための闘いではなかったのです。 しかも、やぎが食べられるシーンまで描いているのは何故でしょうか。 その強烈なメッセージを、突きつけられたグランゴァールは何を思うのか、興味あるところです。
投稿日:2020/11/23
スガンさんのヤギのおはなしです ヤギはスガンさんに飼われているのです スガンさんが飼った6匹のヤギはみんな 家畜では物足りなくて 外に出て行き 自由を求めて オオカミに食われてしまうのです 7匹めのヤギ(ブランケット)は はじめは囲いに囲まれ ひもでつながれそれでもしばらくは言うことを聞いていたのですが・・・・ でも だんだん 自由に山に行きたくなり どうしようもなく 頑丈な 小屋から抜け出していくのです ここからが ヤギの自由な生き方の始まり 囲いのない 広い世界を満喫するのです のびのびしたヤギの姿 ほれぼれします(絵がまた良いのです) しかし 夕暮れのもやに包まれる頃 ヤギは どうしようもない寂しさを感じるのです 一人と言うことはこういう事なのかもしれません 自由と 一人の寂しさ なんとも心にぐさりと刺さります スガンさんのヤギを探す ラッパの音が聞こえます でも ヤギは ひもでくくられるより自由に生きることを選ぶのです ここからは どうなったかって それは オオカミと戦い抜いたヤギの姿(感動的です) 夜通し戦った ヤギの最後は みなさんの想像に任せます お話を読んで 考えさせられました 自由を求めて生きると言うことは・・・・・・
投稿日:2017/01/31
読み終わったときに、すごく複雑な気持ちになりました。 ヤギの最期を勇敢だとも思えます。 しかし、ヤギの行動が無鉄砲だとも思えるからです。 残されたスガンさんの気持ちを考えると、「最期まで勇敢だった、よくやった」とは思えませんでした。
投稿日:2012/04/26
どこか懐かしい表紙のこの絵本。 何気なく読んでみたら、すごく良かった! 弱肉強食という自然の流れのなかで、やぎはオオカミに食べられる存在です。 でも、スガンさんのやぎは、家に帰ればそうならずに済んだのに、自分のいたい場所に、オオカミに狙われるとわかっていても居つづけたのです。 私はこのやぎに同感です。 きっと私もそうすると思うから。
投稿日:2011/05/26
字が小さく、字数も多いので6歳の子には 自力では読めませんでした。 寝る前の絵本タイムで3歳と6歳に読んであげました。 ストーリーはグランガァールという知人に宛てた 手紙の中のお話です。 作者が知人に伝えたいことを この話を引用したのです。 このあたりが幼児では読み取れないのではないかと思います。 スガンさんが飼うヤギはいつも脱走します。 今回のヤギもオオカミに食べられると聞いていながらも 山へ逃げるのです。 塀の中で毎日同じ草を食べる生活にさよならし 広野で駆け回り、見たこともない草にありつきます。 外の動物にも出会い素敵な時間が過ぎます。 夜になりやっぱりオオカミに狙われ、 スガンさんが家からヤギに戻ってくるように ラッパを吹いているのに、戻らない。 ヤギは死闘の末、食べられます。 このヤギの気持ちを考えてもらいたい。 命を犠牲にしてたった一日だけの自由を得ることの意義。 そして塀の中から見る山が どれほど美しくヤギにとって憧れだったか。 そしてその憧れの元へ行くことができて、 さぞヤギは満足だったであろうと思いました。
投稿日:2010/11/18
ドーテという巨匠の作品が気になってこの絵本を選びました。山羊の気持ちがだんだん変化していく様子の感情の描写が素晴しかったです。子供でも分かりやすく書かれている所が良かったです。私が気に入ったのはオオカミと戦う場面です。強い相手と分かっていても自分の決断に責任を持って誰のせいにもせず立ち向かっていく山羊は素晴らしい精神の持ち主だと思いました。何かをやる時にはこの山羊の様に潔い気持ちを持ってやりたいと思いました。だいぶ昔に書かれた絵本にもかかわらず古さを感じさせない文章に驚きました。
投稿日:2008/07/29
私は親子の話、ととらえました。 親の言うことを聞かない子供、それを憂う親、といった具合に。 そして自然の弱肉強食の世界が分かりやすく描かれています。 男の子にお勧めの絵本です。 強い意志を持つこと、自分の行動に責任を取ることとはどういうことかが、伝わってきました。
投稿日:2008/01/04
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