「ずっと つながってるよ こぐまのミシュカのおはなし」 ママの声

子どもたちにはこの家族に何があったのかは
伝えていません。
というか、伝えられません。
どういっていいかわからないし、
こんな不安は与えたくないからです。

私もあとがきを読むまで
何があったのだろうとよくわからないまま読みました。

実は、恥ずかしながら
この事件のこともよく知らなかったのですが。

でも、だからこそ
怖いと思います。

このこぐまのように
いつもと同じように暮らしていて
幸せな家族が、いきなりいなくなる不安、怖さ、
他人事ではないし、
だからといって、どうするわけにもいきませんが、
ありきたりですが、
今のこの何気ない日常を
子どもに愛情をたくさん与え、
毎日を大切に過ごしていきたいです。

本を選ぶのに表紙を見ただけでは、気付かなかったけれど、世間を震撼させたあの事件・・・忘れてはいけない大切な命が存在したことを考えさせられました。作者の決して終わらぬ思いやあの忌まわしい事件によって絶たれた尊い命について痛切に考えさせられた一冊です。

この本は、10年以上経っても、記憶から消えることのない
世田谷一家殺害事件の遺族の方が描かれた本です。

何の罪もない幸せな家族。
そして、家族の一員のように大切にされてきたテディベアのミシュカ。
ミシュカの目線で、家族との思い出が綴られています。
家族の日常は、本当に幸せそう。素敵な家族です。

ある日、突然奪われた大切な時間。
もう、二度ともどることはありません。
これはフィクションじゃない、現実に起こったこと。
「何故？どうして？？こんなことになったの…？」
そんな想いが溢れてきて、読んでいて辛かったです。
娘にも、少しそんな気持ちが伝わってしまったようで、
不安そうな面持ちでした。

この素敵な家族が居たことを忘れないでいたい。
そして、事件の解決を心から祈りたいと思います。