「岩波少年文庫 グレイ・ラビットのおはなし」 みんなの声

岩波少年文庫のシリーズの１冊です。
１話ずつ絵本になっているものもありますが、こちらはお話が集まった短編集です。
思いやり深く、気が利いて働き者のグレイラビット。
対照的に一緒に住むリスやのうさぎは、うぬぼれやだったり、威張っていたりします。
でも、勇敢で優しいグレイラビットは、いつもピンチの友人を助けます。
きつねやイタチ、人間も登場して、結構厳しい描写もあったり、可愛いだけではないお話です。
結構ハラハラしました。

登場人物の名前ですが、英語だとそのまんまですね。日本語に直すと、ちょっと違和感があります。

グレイ・ラビットは朝から晩まで働きどおしで、でも、同居しているヘアやスキレルにはあれもしろこれもしろとまだ要求されたり、自分の仕事にだめだしされます。命もかえりみず人参を盗みにいくのですが、もう無理だと思い自分のしっぽを犠牲に、ふくろうから知恵をもらいます。

その間、ヘアもスキレルも自宅でだらだらしていたりします。

でも、最終的にキツネからラビットが救出したときにはさすがに感謝。そうでなくちゃね。

物語のつづきも入っているので、良かったです。

少し長いですけど。

短編集みたいな形ですが、グレイラビットが、ひどい扱いをされながらも、二匹に尽くしていきます。だんだん、同居の二匹も思いやりをもつようになります。

最初のあたりは、「おしん」みたいでちょっと切ない気分になりました。

ただ、読み聞かせするには、ずいぶん、長いです。親は読むのが大変でした。