どのおはなしも、ほのぼのとしてユーモアがあって、知的な満足感もあります。
特に感動したのが「山のトムさん」です。
石井さんご自身が体験された開拓地での生活を書かれています。
言葉にできないほどの辛い生活だったと思うのですが、ねこのトムさんを中心に、日々の楽しいエピソードが書かれています。
最後の、クリスマスのプレゼントを交換するところでは、高価なプレゼントではなくても、
お互いを思いやる気持ちがあふれていて、本当にじーんとしました。
息子にも読ませましたが、おもしろいと言って、一気に読んでいました。
苦労を苦労とおもわず、いつも前向きな文章に元気をもらえます。
出会った活字には、その人の人格を作ることに関係する力があると思います。
たくさんの良質な本に出会えると、豊かな人格に育つと思います。
ぜひ、たくさんの子どもたちに出会ってほしい本です。