1992年刊行。
たまごから孵化して、オタマジャクシから、どんどんカエルになっていく様子を写真で紹介した絵本。
田舎で子ども時代を過ごしたので、田んぼには春にはカエルの卵とオタマジャクシと、いろんな生き物が大量にいて、楽しく遊んでいた。今は、田んぼも何もない殺風景な住宅街に住んでいるから、あの頃の体験はとても貴重なものだったとわかる。
本書は卵から黒い玉が、にょーっと細長くなって、ナマズみたいな格好になって透明な卵から出てきて、ずんずん大きくなって、エラがある不思議な深海魚のような形から、手足が生えて、しっぽがなくなり、カエルの形になるまでを、懇切丁寧に写真で見られる。
田舎でさんざん見たというのに、意外と細かい部分はしらなかったので驚きだ。
魚の時代と、両生類・爬虫類の時代を経験する不思議な生き物。そのうち、鳥類になり、哺乳類になり、人類になり、宇宙に飛び出ていくかもしれない…などと、空想してみると楽しい。
生き物はどれもまだまだ知らないことが多い。
本書は、楽しい文章と、興味深い写真で、好奇心が満たされる。大好きなシリーズ。
こういう本は、大人になってから改めて見ると、楽しみが倍増する。