村祭りの夜、森の奥で盆踊りを踊っている人たちに出会い、踊りの輪の中へと入っていくまゆこでしたが・・・。おばあちゃんから聞いたカイコたちのお祭りを幻想的に描いた作品。娘は、カイコという虫も、カイコが繭になり、それから絹糸になることも知りませんでしたが、最初からとても興味深そうに聞いていました。そして、人間の姿をして盆踊りをしていたカイコたちが、繭の中に入り、やがて羽が生えて、蝶のように空高く飛んでいくシーンを、本当に感動しながら、驚きの瞳で見つめていました。2回目に読んだとき、男の子がまゆこを盆踊りに誘う場面で、娘は、私の耳に口を当て、そっと小声で教えてくれました。「でも、ほんとうは、人間じゃあないんだよ」と。