子どもの頃、小学館の世界名作全集で「ケティ物語」という題名で読みました。続編として「その後のケティ」というのがあると知っていたのですが、なかなか読めずにいました。
ようやく古本を見つけて、シリーズ全部買ってしまいました。
「すてきなケティ」は、長女で下に妹弟が5人もいるにも関らず、全然お姉さんらしいところがないケティの様子が描かれています。おてんばだけれど、他のシリーズでは、成長してこのおてんばぶりが見られないのが少し残念でもあります。
いとこのヘレンさんがケティの人格形成に関ってくるとても重要な人物で、ヘレンさんが事故で下半身不随であるにも関らず、清潔で感じがよく優しくてケティに良い影響を与えていくのが、子ども心に羨ましく、こんな人に会ってみたいと思ったものです。
少女の成長物語なので、系統的には「赤毛のアン」や「若草物語」と同じ系統と思われます。
おてんばで活発なのは、「若草物語」のジョーに近いかもしれません。
ケティがブランコの事故でやはり下半身不随になり、けがを克服して、我慢や忍耐を覚えていくのが、子どもながら感動的で、子どもの頃に何度も読みました。
「すてきなケティ」の中に、いつか自分もみんなから憧れられる人になりたいというのがありますが、子どもって、今の自分は棚にあげて、素敵な人になった大人像を描いてしまうものかもしれないと思いました。