主人公のくまは、森の奥深くの穴ぐらでたった一人で暮らしています。
そんなくまがある日、大好物のはちみつがたっぷり入ったお菓子を食べたいと思い、自分で作ってみました。
でも、出来上がったお菓子は真っ黒に焦げていて、ぜんぜんおいしくありません。
くまの目から、涙がぽろり。
落ち込んでいると、ロペックのおばあさんの噂が耳に入りました。
なんでも、ロペックのおばあさんが作るお菓子はとてもおいしくて、その上、どんぐりなどを持って行けば、それを使ってお菓子を作ってくれるそうです。
ボクも作ってもらいたい。
くまは、今まで出たことのなかった森の奥からロペックのおばあさんの家へ、はちみつを持って向かいました。
そして、ロペックのおばあさんの家の戸を、勇気を出してノックします。
出てきたおばあさんは、とても優しくて……。
文章がとてもやわらかく、絵も朗らかです。
子どもから大人まで楽しめる、素敵な絵本だと思います。