「だって わたしは おばあちゃんだもの」が口癖の、
98歳のおばあさんのお話です。
あれもこれも、「だって、おばあちゃんだもの。」で済ませてしまうおばあさん。
口癖が言い訳っぽく感じられたりするのですが、まあ98歳なら
仕方がないかな、と思っていたんです。
ところが99歳の誕生日、おばあさんはなんと、5歳になっちゃいます!
そのきっかけが、誕生日ケーキのろうそくが5本だったこと。
ケーキのろうそくが5本ということで、おばあさんは、
「わたし 5歳になったのよ。」と大喜び。
おばあさんだからと拒絶していた、魚釣りや、川へ入ることなども、
「5歳だから」ということで次々にこなしてしまう姿には、
思わず笑わずにはいられませんでした。
おばあちゃんだと思うから、出来なかったんですね。
5歳だと思った瞬間、どんどん出来ちゃうとは。
思い込みがこんな風にプラスの方向へ働くとは、思わぬ展開でした。
「念ずれば花開く」ではありませんが、気の持ちようで、こんなにも
変われるものなんだなと気付かされました。
さすがに99歳が5歳になれるようなことは、絵本の世界だけだとは
思いますが、これぐらいの意気込みをもって物事にぶつかっていけたら、
きっと自分の殻を破って突き進めるんでしょうね。
ポジティブなおばあさんに、あやかりたくなる素敵な作品です。