私たち人間は、遠いところに移動する際、
自動車や飛行機、近くなら歩いたり自転車などを利用して移動します。
一方、植物はどうでしょうか?
土にしっかりと根をはり、一見、その場所から移動することは、
不可能なように思えますが、
実は、意外な方法で、植物も旅をするのです。
たとえば、子どもたちもよく知っているたんぽぽ。
かれらは、風がふくと、毛のついたタネを飛ばして遠くまで旅をします。
他には、ヘリコプターのような羽根をつけて風に乗って飛んだり、
アリをタクシーがわりにして、移動するタネもあります。
またある植物は、鳥などの動物たちに、タネを食べてもらって、
ウンチといっしょに出てきて、移動するタネもあります。
このように、植物は子孫を残すために、さまざまな知恵としかけで、
移動するのです。
植物は、とても利口ですね。
庭先に植えてあるイチゴに、小さな腕のようにのばした茎があって、
これも、ほふく茎(けい)といって、
自分の力で新しい株を作り出すものだと知り、
さっそく、土の中に植えてあげました。
色鮮やかに美しいイラスト、丁寧な解説は、読んでいて感心することばかり。
関心のあるお子さんに読んであげると、きっと喜ぶと思います。
楽しんで勉強になる科学絵本です。