【内容】
昆虫採取に来た2人の子どもたちは、つい夢中になって妙な場所に迷い込んでしまった。日が暮れてきた時、線路に汽車がやってきて、二人の前で止まり、「乗ってもいい」と言われる。運転席には猫と毛虫。客席には妖怪たち。怯える二人の前に鬼太郎が現れ…
水木しげるのおばけ教室 第3巻。
【感想】
ストーリーよりも、それぞれのお化けの自己紹介がメインの漫画絵本。
水木先生の作品ではおなじみのお化けの図鑑が、子ども向けになった一冊。
いろんな妖怪が紹介され、なかなか豪華な列車である。
初版は1980年らしいが、版を重ねて、2008年には第32刷。親、子、孫と三代にわたって親しんでいるゲゲゲの鬼太郎の、時代を超えた魅力を改めて感じた。水木先生があの世に「取材旅行」に行ってしまわれたが、今後も版を重ね、孫の子ども、孫の孫…とどんどん妖怪ファンが増えていくことを願っている。
どうして、魅力があるのか。どうやったらこの面白さを伝えられるのか。
わからないけど、いつでも水木先生の作品は、面白く、元気な時も面白く、元気ではない時も面白い。明日死んでしまうとわかっている時でも面白く読めるのではないだろうか。あの世への予習にもあるので、心の準備も万全だ。(そういう意味では実用書と言える)
世代を超えて愛されるキャラクターは貴重だ。やはり偉大な仕事だと思う。
妖怪よりも、背景の方が怖かったりする…その辺もよろしく。