これは、救急車のぴぽくんとワンパク園児のまさしくんの心通うある日常のお話です。
この本の良いところは、救急車が主役になっているところ。子供に人気のある救急車の一面はもちろん、出動中に車に乗っている大人達に文句を言われるシーンや、夜中の出動で近所の住人に迷惑がられる一面も出てきます。
救急車が音を鳴らして急いでいるのは、いつでも急病人を助けようと必死になっているからなんだよ!単純に車好きだった子供が、ぴぽくんのお話を通して、救急車の活躍を知り、本当の意味で救急車を大好きになってくれそうな1冊です。
うちの息子は、大人達に文句を言われてしまうぴぽくんのシーンを何度も何度も読み返していました。そういう側面から救急車を見たことがなかったため、かなりインパクトがあったようです。
最後に園児達がぴぽくんの絵を描いてお礼に訪れるシーンは、日頃黙って活躍してくれている救急車に対してみんなで感謝しようよという作者の思い入れもあるような気がします。