先日西村繁男さんの「チータカ・スーイ」を読んでいたら、終わりの方で“桃”が流れているのを見て無性に“桃太郎”が読みたくなりました。
詩人川崎洋さんの作品は「どんどんちっちどんちっち」は読んだことがありました。もともと「ももたろう」を書かれているそうで、それでこの(創作)続編が生まれたんでしょうか。
経歴に昭和30年東京生まれ(福岡で疎開生活)とある作者にしては“踊りまくった”や“ぶちのめされた”などの表現は違和感を感じましたが、“ほじくる”は愛知県の僕にはなぜか親近感を覚えました。絵は国松エリカさんが描かれていて昔話という硬さは全くなくほのぼのした作品になっています。
おそがいイメージだった鬼ヶ島は、実は南国の温暖で住みやすい島らしく、桃太郎の一件以来、人間と鬼は仲良く暮らすようになりました。節分に人間と鬼が一緒に豆まきを楽しんだり、歳をとったももたろうと鬼の親分があの一件を肴に懐かしそうに酒を酌み交わす姿は平和になったんだとほっこりします。
またさらに年月は流れ、桃太郎の一件を知る者もいなくなって‥桃太郎も更に歳を重ね‥‥どうなったかは、是非読んでみてください。先に読んだママと息子が薦めてくれた通り良い作品で、微笑ましく読み終えました。
最近息子にはたくさん日本はじめ世界の名作を読んでやりたいと思うようになりました。そうすればこんな伏線のお話しもより楽しめますもんね。