いのうえようすけさんの絵が、どこかおちゃらけた“こわ面白い”おはなしにしてくれていました。
「おいてけぼり」は本所七不思議の1つとして有名で、落語にもなっています。
この絵本の中で一番いいな〜と思ったのは、やっぱり、ぎんじ(主人公の男)が魚を持って帰ろうとしたところで、声をかけてきた手ぬぐいを被った女、実はのっぺらぼうが手ぬぐいを取ったシーンですね〜。
“おんなの かおは、めも はなも ない のっぺらぼうだった。
くちの あたりが ぱくぱくと さかなみたいに うごいて…… ”というところの女の口が、ほんとに魚みたいで気持ち悪かったです。
怖いはなしが大好きな子どもたちにはうってつけの昔話の一つだと思います。