セミの羽化を描いた絵本です。
大好きな工藤ノリコさんの絵本だし、評価もいい。
即買しました。
いつもの工藤ノリコさんの漫画タッチの挿絵ではなく、
パステル画というのでしょうか。
とてもきれいな色合いです。
地上に出てきたセミくんの喜びがあふれた挿絵です。
セミくんを出迎える虫たちのやさしさも素敵です。
あーいい絵本だったな。
と思ったあと、ちょっと疑問が沸き起こりました。
セミの羽化を扱った絵本は、いつも、
暗い地下で7年間を過ごし、地上ではたった1週間しか生きられない。
この間に交尾し子孫を残します。
この1週間をけん命に生きているのです!
というものです。
でも。それは地上で暮らす人間のエゴのような気がします。
光の届かない地下や深海にはたくさんの生き物がいます。
地下や深海で一生を過ごす生き物もたくさんいます。
でも、彼らはみんな限られた命を一生けん命生きている。
暗くてかわいそうなんて、人間が上から思ってるだけのこと。
虫たちに失礼です。
地下でも、楽しく生きてるって絵本のがよかったなあ。