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むげんことわざものがたり

むげんことわざものがたり(偕成社)

好評につき2刷!ことわざがつながって、ひとつの物語になったおもしろ絵本

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クマよ」 パパの声

クマよ 文・写真:星野 道夫
出版社:福音館書店
税込価格:\1,430
発行日:1999年
ISBN:9784834016383
評価スコア 4.6
評価ランキング 4,334
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  • 私の一冊

      「いつか おまえに 会いたかった」
     グリズリーの静かな表情をとらえた一枚の写真とともに、この言葉があります。
     私の一冊は、アラスカの自然と動物たちを撮り続けた写真家星野道夫さんの『クマよ』です。
     本を開くと最初に出会うこの言葉に深く心を打たれました。
     何千語、何万語という言葉で紡ぎ出される思いの世界を、星野さんは、たった十三文字で言い切ってしまわれた。そのことの凄さもまた胸にせまってくる十三文字です。

     つづくページにこうあります。
     「あるとき ふしぎな体験をした 町の中で ふと おまえの存在を 感じたんだ」。
     星野さんは若い頃本当にそう思われました。
     私たち人間とくまは全くちがう世界にいるのではなくて、同じ時間を過ごし、同じ空間にいるのだと。
     だから、星野さんはクマに会いたいと思います。
     そして、たどりついたのがアラスカでした。
     星野さんのどの文章でもそうですが、遠く離れていても、そしてそれが人間であれ動物であれ、相手のことを深く感じ合えるという思いは、とても大切なことだと思います。

     私が星野さんの写真に初めて出会ったのは、二〇〇六年の秋、私の職場でもあった福島の百貨店での展覧会場でした。
     その展覧会ではたくさんの人たちに助けて頂き、会場内で星野さんの本の「読み聞かせ」をしました。その時、読んだのがこの『クマよ』です。
     この本の最後にこうあります。
     「おまえの すがたは もう見えないが 雪の下に うずくまった いのちの 気配に 耳をすます」
     星野さんはもういないけれど、星野さんが残してくれた、たくさんの写真と文章はいつまでも私たちに生命の尊さを教えてくれているような気がします。

    投稿日:2016/09/04

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  • 星野さんの遺稿絵本

    星野さんといえば、千葉県市川の人であり、クマに魅せられて写真を撮るために境地を訪ね歩いた写真家であり、魅せられたクマに襲われて生涯を終えた探検家である。
    この本は、そんな星野さんが亡くなってからまとめられた遺稿集である。
    遺稿集が絵本であるだけに、星野さんを好きな子どもたちには伝えられるけれど、かなり生々しい思いで読んだ。
    星野さんの関係者の思いが絵本の構成に現れる。
    文章には星野さんの思いがあふれているのだけれど、絵本のなかではつながりにかけている。それは、たぶん星野さん自身の意図とは別に星野さんへの惜別歌のようである。
    最初に星野さんの奥さんが、星野さんと共にした日本の風景の断片を散りばめている。
    主人をクマに襲われて喪いながらクマへの愛を絵本にすることにわだかまりもあったのだろうが、星野さんのクマに対する思いを形にすることが一番の供養だと思ったのだろう。
    その写真とともに書かれている文章がすごい。
    星野さんが子どもの日に、自分の過ごしているこの時間にクマも同じ時間を過ごしているのだと気づいたのだそうだ。
    ふつうそんな感覚になる人なんていないだろう。
    しかし、その感覚は星野さんにとって運命だった。
    そこからの写真集は星野さんの追い続けたクマの生活。
    クマの好きな大自然の風景。
    クマを追い続けた星野さんのキャンプ風景。
    最後の方にある写真のテントで星野さんはクマに襲われたのだろうか。
    どちらにしろ、この絵本は星野さんの思いと、星野さんの探検と、星野さんが写し続けたクマの写真集である。
    伝えるには重すぎる現実なので、子どもに何を伝えるか考えていないと星野さんに怒られそうである。

    投稿日:2010/01/13

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