道徳の本に載っているお話が好き と言うのでよくよく聞いてみたら。
改めて図書館で借りて読みましたが、ちょっとひさに憧れるようです。
ひさのようになりたいとまでは思わずとも、ひさのような志を持って生きたいとそう。
立派な我が子に対して、そんなことを思わなくていいのに、と思ってしまった。
こんな理不尽な死に方があるか、と思ってしまった。
母親だから思うのか、母だけでもひさのことを信じて欲しかった。私はひさではないから、本人に聞かずすぐに謝る母親に悔しいと思ったし、心配だから怒る気持ちは(私も同じタイプだから)よくわかるけど、素直に心配していると言って欲しいとイヤな気持ちになったし、それで死んでいくひさが悲しくて苦しかった。
それでいい美しい話なのだろうけど、納得がいかなかった。
でも絵本としては、絵も話も申し分ない。囲炉裏端で聞かせるおばあちゃんの語りのように、優しく語りかけて欲しい一冊。
どんな思いにしろ、必ず聞き手の心を動かす一冊だと思います。