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葉祥明さんの絵は、現実をオブラートで包んだような、スピリチュアルな世界を演出するので、生々しい描写で迫って来る絵本とは距離感があります。 その葉さんが広島ではなくて長崎を選んだことに意味を感じます。 遠景で描かれた1945年8月9日の長崎の朝は、戦争すら感じさせない夏風景です。 それが原爆破裂の瞬間から、重苦しい空気感に包まれて祈りのような風景に置きかわります。 絵の力で刻印するようなインパクトではなく、心の奥で浸透してっくような手法に、違和感を覚える人もいるかも知れません。 この葉祥明流の平和願望は崇高です。 何よりも、長崎にも原子爆弾が落とされたこと、威力としては広島に投下された爆弾よりも怖いものだったのだと、言いたい絵本です。
投稿日:2023/07/14
おなじ原爆被害を受けたのに なんとなく「広島の次」扱いで スポットの当たりにくい長崎の原爆のお話です。 ナガサキが語るスタイルでお話は進みます (このナガサキは、土地・地域そのものだったりするのでしょうか) 日常の中に突然降ってくる原子爆弾。 その落差が、痛々しさを誘いますが 全てを包むナガサキが、それを乗り越えていくという構成は 生々しさが半減して、 戦争絵本の中では、手に取りやすいように感じました。
投稿日:2016/09/07
ナガサキがあの夏の日を語ります。 葉祥明さんの絵が静かに訴えます。 原爆を扱う他の絵本は少し生々しくて、子ども達へ届けるには躊躇しますが、 この絵本は作者の画風そのままでおすすめします。 ナガサキが語る、というのも成功です。 ニュースで原爆が語られる頃、お子様にやさしく伝えてあげる際にどうぞ。 我が家では修学旅行で広島・原爆ドームに行った長男に紹介しましょう。
投稿日:2005/08/01
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