黒人の子どもが主人公の絵本は出版当時、珍しいといわれていました。私はキーツ氏のコラージュ技法が好きで、来日された折のサイン会にもでかけました。
4〜5歳くらいでお兄ちゃんになったピーターの心の波が良く伝わります。お兄ちゃんになった嬉しさと、かまってもらえない寂しさと、妹に両親を取られてしまった悔しさなどがテキストからもコラージュからも伝わってきます。最後は自分が大きくなったことに自分で気付いて、椅子をピンクに塗ることを提案しました。両親の対応も自然で良い感じです。
下の子どもが生まれたから読むというのは、短絡的。ピーターのお話しとして楽しみたいものです。「フランシスのいえで」同様、むしろ親のあり方も学びたいと思いました。