もうなかないよ、クリズラ もうなかないよ、クリズラ
作: ゼバスティアン・ロート 訳: 平野 卿子  出版社: 冨山房 冨山房の特集ページがあります!
読み手の年齢を選ばない子どもから大人まで、それぞれの感性で理解してうけとめる事のできる「みんなの本」です。

ポテト・スープが大好きな猫」 みんなの声

ポテト・スープが大好きな猫 作:テリー・ファリッシュ
絵:バリー・ルート
訳:村上 春樹
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
本体価格:\1,700+税
発行日:2005年11月
ISBN:9784062131957
評価スコア 4.61
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  • おじいさんと猫の絆

    • ムースさん
    • 40代
    • ママ
    • その他
    • 男の子12歳、女の子6歳

     おじいさんと猫は、ひとつ屋根の下で暮らしています。お互い大切な存在であることがわかっていても、気持ちをあからさまにすることはありませんでした。ねずみ1匹つかまえたことがない猫の好物は、おじいさんの作るポテト・スープ。あたたかいスープを食するひとときが、おじいさんと猫の心のよりどころでした。そんなある日、日課の魚釣りに猫がついて来ようとしませんでした。「猫がいなくてどうだっていうんだ? ただのやせっぽちの猫じゃないか」――。おじいさんは、そのままひとりで湖に出かけました。
     湖の一件を通して、いつもいっしょだった関係から片方がいなくなることで、おじいさんも猫も相手の存在を大きく実感することになります。この時間は読者にとってもつらいところ。無言で互いを心配し合う姿がじんと胸に迫り、いっしょでなければ淋しいという現実を思い知らされます。この箇所、無言のいたわりは言葉で伝えるより何倍もの温もりを持ち合わせることをしみじみと示してくれ、思わずほろり。
     どちらかといえば物語の展開を味わうというよりも、絵本の中に流れる空気と時間に浸る作品です。おじいさんと猫の会話、しぐさ、表情ひとつひとつにお互いへの信頼が表れ、同時にひとり暮らしの気ままさとさみしさも描かれます。
     ひとり暮らしのおじいちゃんやおばあちゃんのいる小学生向けの絵本でしょうか。わたしは思わず自分の晩年を思い描きました。ちょうどテキサスの農場(ランチ)でひとり暮らしをしているおじさんがいるので、息子はイメージしやすかったんじゃないかな。というのは主人がテキサス州ダラス出身で、うちは親戚一同みな、主人公のおじいさんが暮らしているであろうダラス、フォートワース周辺に住んでいるのです。原書だともっとテキサスの田舎色が出るのですが、たとえば京都弁や東北弁をどういう英語にすればいいのかということと同様に、南部英語をどんな日本語にすればいいのかという難題は永遠に解決されません。翻訳では不可能です。なので静かであたたかい村上色たっぷりの語りで読めることは、作品の本質が十分に伝えられているだけに非常に恵まれたことじゃないかと思いました。テキサスの冬の陽が感じられるイラストも味わい深いです。
     ところであとがきに記されているおじいさんの帽子はMLBテキサス・レンジャーズのものではなく、NFLダラス・カウボーイズの帽子です。テキサス騎馬警備隊(テキサス・レンジャーズ)のシンボルがローンスター(ひとつ星)なので、ややこしくなるのですね。

    掲載日:2006/03/16

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    3
  • 素敵な相棒

    訳者が村上春樹さんということで目に止まった本です。
    ネコ好きの村上さんが米国の書店で目に留めた絵本をすぐそのまま訳してしまった(という話があとがきに記されています)というだけあって、まさに村上さんらしい文章がつづられています。

    お話は、米国テキサス州に住む老人とその飼い猫の日常生活を切り取ったもの。
    日々淡々と繰り返される、さかな釣り、そしてポテトスープの毎日。
    そのなかで、老人とこの猫は、表面上はとてもさりげない、でも心の奥底で深く深くつながっているんですね。
    ある日のちょっとした行き違いから、離れてしまった時期。
    おじいさんの諦観の底にある悲しみが伝わってきます。
    そして再び戻ってきた猫とのやりとり。
    そうか、猫ってこういう生き物なんだな・・・。
    お互い、言葉が実際に通じているわけではないけど、気持ちはちゃんと通じている。
    べたべた仲がいいという間では決して無いけれど、一緒にいるだけで心が和やかになれる関係って、いいですね。
    私も年を取って一人暮らしになったとしても、こんな相棒がいたらいいな、と思います。

    読後感はとてもさわやかでした。
    心和む、いい絵本です。挿絵もとても素敵です。
    どちらかというと、大人向けの絵本かもしれませんね。

    掲載日:2010/12/13

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    1
  • 村上春樹さん

    猫好きとしては、このおじいさんと猫との関係がとっても
    よくわかります。こんな風にお互い適度な距離を置きつつ、
    自然に思い合って暮らしていけるんですよね、猫と人間って。
    べたべたしていないけれど愛がある、こういった関係って
    いいなあって思います。

    猫好きな村上春樹さんの訳です。
    あとがきもとってよかったです。
    翻訳者としての細かい説明がとってもわかりやすくて。
    全く知らない土地が舞台になっているものって、「いかにも
    そこらしい」ことが書いてあっても、知らないまま通り過ぎて
    しまいますものね(もしかしたら猫好きではなく、猫と暮らした
    ことがない人はこの絵本の「らしさ」がうまくわからないかも
    しれない・・のと同じように)。テキサスのこととか。
    郵便受けのとなりに便器が置いてあったのも「なぜなんだろう?」
    って不思議に思っていたのです。謎が解けてよかった(笑)。

    アメリカでは茶色い猫のことをオレンジ・キャットって言うの
    ですね。ほうほう。春樹さんは日本では「茶猫」というところを、
    と書いていますが、いやいや、私のおばあちゃんは(田舎に住んで
    いたおばあちゃん)、「赤猫」と言ってましたぞ。日本でも
    アメリカでも同じような言い方あるものなんだなあと思った私です。
    ああ、ポテト・スープが飲みたくなりました。

    掲載日:2013/10/16

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  • 人里離れた土地に住む、老人と猫の不思議な共同生活。
    お互いに距離を置きながら、それでいてお互いのことを思う関係が、なんとも味わい深く、孤独感と安堵感とさまざまな心の思いを包んでいます。
    ちょっとした思いの擦れ違いでいなくなった猫は、大きな魚を持って帰ってきました。
    一生懸命に自分の武勇伝を語りかける猫は自尊心の塊です。
    どうやら猫の方が主人のようで、猫らしさを存分に表しているように思います。
    便座を郵便受けにしたり、バスタブをポットにしたり、絵にもさまざまな味わいがありました。

    掲載日:2013/09/08

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  • 猫との素敵な生活

    • きゃべつさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 男の子12歳、男の子9歳

    村上春樹さん訳というので、興味がわいて手に取りましたが、
    最初のページのおじいさんの表情で
    素敵なお話が始まるなーという予感がしました。

    その通り、ネコとおじいさんの片田舎の素敵な生活を描いたお話でした。
    他の方も書いてますが、猫とおじいさんの微妙な距離感がいいです。
    どっちもなかなかの頑固者でマイペースなのにお互いに気持ちを許してる。

    この本の良さは、中〜高学年以上じゃないとわからないかもしれませんが
    素敵な絵本に出会いました。

    掲載日:2013/07/24

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  • 微妙な距離感が心地よい

    テキサスの田舎に暮らすおじいさんとねこのおはなし。お互い素っ気ないようでいて、実はとても大切に思っています。おじいさんとねこの、遠くもなく近すぎもしない微妙な距離感が、何とも言えず心地良いです。
    わがままで媚びないところがかわいいという、猫好きな人にはたまらない本ではないでしょうか?
    大人は一人でじっくり味わうのが良いかもしれません。でも子どもには、一人で読める子でも、読んであげる方が雰囲気が伝わりやすいような気がします。

    掲載日:2012/04/10

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  • 猫が冒険談を「うぉーん」って、話すんです

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子16歳、女の子11歳

    この絵本を知っているナビのメンバーが12人と、意外に多くてうれしいような悲しいような…。
    素晴らしい絵本に出会った時、その作品を一番に見つけられたら、それはそれでやったー!と思うのですが、
    多くの人が知っていてくれて「嬉しいな〜」と思う気持ちものもしっかりあるんですよ。

    読んだ人にはわかるのですが、村上春樹さんの後書きがまたいいんです。もし、この絵本を手にしたら、絶対に後書きはしっかり読んでくださいね。

    さて、作品そのものですが、もう本当によかったです。
    すっごくよかったので、久しぶりに上のこと下の子がそろっているときに、「聞いて聞いて」と読んでしまいました。
    どこがいいって、やっぱり猫。そして、猫との暮らしをものすごく自然に楽しんで知るおじいさん。ひとりと一匹の関係が、描かれている1コマ1コマからにじみ出てくるんですよ。
    ちなみにこの猫に名前はありません。(少なくとも邦訳には書かれていません)
    おじいさんは「猫」と呼びます。村上さんの話によると、原作でおじいさんのセリフにはテキサス訛りがるらしいのです。それが日本語として表現しづらいので、あえて標準語で描いたそうです。

    私と上の子が一番気に入ったシーンは
    後半、猫が自分一人の冒険談を「うぉーん」と鳴きながら説明しているシーン。
    (けっして「猫」は人語をしゃべりません。そこがまたいい!)
    もう、可愛くてかわいくて、笑っちゃいました。
    でも同じこのシーンで、下の子は涙を流すんです。
    「なんだか、可愛そう」って。
    (私と上の子は思わず、ブーイングしちゃいました)
    我が家で意見が割れたこのシーン。みなさんのお宅ではどんな意見が出ましたでしょうか?ぜひ、何かの機会にお聞きしてみたいです。

    何気なく目について図書館で借りてきた本でしたが、
    めちゃくちゃ好きな1冊になってしまいました。
    折を見て購入したいと思っています!
    この絵本はどちらかというと、高学年以上から大人が読んで喜ぶ作品だと思いますが、
    できれば、高学年や中高生のお子さんであってもひとり読みよりは、誰か大人が声に出して読んであげてほしいです。
    「大きいんだから読めるでしょ」ではなく、声に出して読んであげた方が、ずっとずっと心地よく、物語が心に響いてくるお話だと思います。
    ぜひぜひ!音読をお薦めします。

    掲載日:2011/12/09

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  • なにげない日常の中で

    • 風の秋桜さん
    • 40代
    • その他の方
    • 埼玉県
    • 男の子、男の子

    いかにもアメリカ大陸らしいのんびりとした時間の流れを感じる絵本ですね
    ポストの下の便器とか、ダイヤル式の電話とか、役者の村上さんの目の付けどころも面白いです
    何よりも主人公のねこの色のこだわりには、ねこ好きならではの考察ぶりに後書きのほうに、笑ってしまいました

    おじいさんとねこには決して会話はないのですが、会話をしている様子が、心を通わせている証拠になるんですね
    晩年の過ごし方としては理想かもしれません・・・

    掲載日:2011/05/15

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  • 言葉に出さない愛情

     友達へのプレゼントに絵本を探していました。「大人が楽しむ絵本」を検索していたところ、ふとこの絵本が目に留まりました。村上春樹が翻訳した本ということで、どんな本だろうと思いました。そして、絵本ナビに書いてあるあらすじと皆さんが書いたレビューを見て、私も読んでみたいと思いました。
     実際に読んでみると、猫とおじいさんのやりとりが微笑ましく、心が温かくなりました。おじいさんが1人で釣りに行ってしまったのは、悪気があってのことでないのに怒ってしまい、それが誤解であったとわかっても最後まで怒っている猫。でも結局その日の夜もおじいさんの布団の上で気持ちよさそうに寝ている猫を見て、「結局おじいさんが大好きなんだよね」と笑ってしまいました。
     この本を近いうち友達にプレゼントする予定ですが、きっと気に入ってくれるのではないかと思っています。

    掲載日:2010/01/18

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  • いいなあ。

    • けいご!さん
    • 30代
    • ママ
    • 福岡県
    • 女の子8歳、男の子5歳

    おじいさんと猫のつかず離れずの関係にあこがれてしまいました。
    ちょっと頑固そうで寡黙なおじいさんと、我が強そうでマイペースを通すような猫。でも、お互いを思う気持ちは、とっても強いんですね。すてきな友情を見せ付けられた感じがします。

    翻訳をされた村上春樹さんのあとがきまで読むと、この本の良さが2倍にも3倍にも広がります。アメリカテキサス州にちなんだことがらや、ことばの説明など、このお話の背景がつかめて、もう一度読み直したくなりました。

    掲載日:2008/04/18

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