体長3メートル近い巨大アミメニシキヘビが逃げ出して大騒ぎになったが、飼っていた動物が逃げ出して事件になることがままある。
逃げ出したのではなく、飼い主が飼えなくなって野に放つという無責任なこともあったりする。
女優の室井滋さんと絵本作家の長谷川義史さんという黄金コンビによるこの絵本の「あとがき」で、文を書いた室井さんは「動物の気持ちと人の気持ち…。大切な命がどうすれば守られるか」を考えて欲しいと書いている。
この絵本のタイトルの「ウリオ」は、大きくなったイノシシの名前。
ウリオは小さいウリ坊と呼ばれていた頃山の中で母イノシシとはぐれていたのを、木こりのおじいさんに助けられる。
そして、おじいさんの知り合いの街に住む一家に預けられることになる。
お父さん、お母さん、お兄ちゃんのマー君、妹のももちゃんたちに可愛がられて、ウリ坊はどんどん大きくなって、今ではキバもりっぱな大人のイノシシウリオになった。
ところが、マー君たちはそんなウリオを怖がったり、嫌いだす。
ウリオにはその理由がわからない。
とうとつウリオはマー君の家を飛び出してしまって、街は大騒ぎ。
おしまいには猟友会の隊長が鉄砲持ってかけつけます。
ウリオはどうなるのでしょう!?
最後はマー君たち一家の懸命の説得で、ウリオは家に帰ります。
この絵本の創作のきっかけは、室井さんの友人の家で暮らすイノシシがヒントになったようです。
この絵本や最近のニュースから動物と私たちの気持ちをわかりあえればいいと思います。