「星空ロック」 みんなの声

これは２０１４年の中学生の部に選ばれた夏の課題図書の１冊です。
那須田さんはかなり前からドイツに住んでいらして、執筆活動も基本あちらでしているようです。

このお話は日本の中２の男の子が家族旅行でドイツに行く予定だったのに、ちょっとしたハプニングがあり、
１人でドイツに行って、留学中のいとこのところで２，３日過ごさなくてはいけなくなった時のことが主軸になっていました。
「ドイツ」という国に住んでいるからこそのドイツの歴史や町の様子、人種問題なども、中学生の子どもたちにわかるレベルで描かれているので、読み始めるととても読みやすいです。
また、主人公の少年はエレキギターをやっているのですが、ドイツの町で知り合った子どもたちと一緒にバンド活動をする羽目になったり、充実した楽しい夏を主人公と一緒に感じられたような気になりました。

素敵で面白い作品でしたが、良質の本をただ本棚に並べていてもなかなか子どもたちの手に届かないので、機会があったらブックトークで紹介したいと思っています。

中学生の少年レオは90歳くらいの老人ケチル（あだ名）と友人になります。
ケチルの死後、レオはドイツにやってきますが…。
人権問題等にも触れられていて考えさせられるところがありますね。
最後のケチルの想い人とのシーンが好きです。
レオはロックを演奏するのですが友人ユリアンはクラシック至上主義でロックはみくだした感が。私はロックをみくだしはしませんが、クラシックはきいても、ロックはあまり聞いたことがないです。レオからロックにもいろいろなロックがあるとの説明がされていて勉強になりました。私好みのロックもきっとあるのでしょうね。

中学生の夏休み読書感想文の課題図書として、読みました。
さわやかな青春が描かれており、読後感が爽快で、さらりと読めました。音楽に打ち込んでいるうちの娘は、自分を主人公に重ね合わせ、より楽しむことができたようです。

エレキギターが大好きで引っ込み思案な少年レオ。彼にギターを教えてくれた亡き友人ケチルの願いを叶えたいという思いを胸に、レオは単身、ベルリンへ旅立ちます（しかも初めての海外旅行！）。

読後感は、爽快！最終章、レオはベルリンで出会った仲間たちと共にライブを繰り広げるのですが、レオのあまりの成長に、思わず胸が熱くなります。

ドイツの歴史やロックミュージックをすごく知りたくなる。その扉を思い切って開きたくなる。そしてなにより、レオみたいな夏の冒険がしたいな！という気持ちになる。いろんな人と出会って、困難にも果敢に挑んで、仲間と笑って、抱き合って。しかもそこに、レオの初恋や、70年越しのケチルの恋の行方も絡んでくるというドキドキ感。

もういい大人である私自身、楽しませてもらいましたが、子どもにもいつか読んでもらいたいなー。夏休みにオススメの一冊です。