日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?(童心社)
テレビで話題!いま、かんがえてみませんか?
もうなかないよ、クリズラ(冨山房)
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表紙の絵を見て、「この子、ユキちゃんみたい」と言って、ベッドサイドに飾ってあるハイジのヤギの“ユキちゃん”のぬいぐるみを、白いヤギの横に並べていました。 三匹のヤギの名前が、「シロ、アカ、チビ」と、見たまんまで(!)、単純だね、と笑った後、ページをめくるごとに増えていくヤギたちを見ながら、「もじゃすけ」はどれか、「星」はどれかと、それぞれ名前と結び付けていました。 ふもとにあるヤギたちの水飲み場の風景が、ハイジの村のマイエンフェルトとそっくりで、ヨーロッパ留学中に訪れた懐かしい思い出が蘇ってきました。 カリジェの絵は、その1枚1枚に、アルプスの自然をこよなく愛した彼女の心が表れていて、どの季節の風景からも、動物たちの表情からも、喜びが伝わってきます。 眺めているだけで、しあわせになれる・・・そんな絵本です。
投稿日:2012/03/04
読む前に「ちょっと長いお話だよ」というと、 8歳児が「じゃあ、お布団に入ったまま聞く」と 眠そうに言いました。 でも、読み終わったとき、 「あんまり面白かったから、最後まで聞いちゃったよ」と 言うほど、素晴らしい絵に お話もドキドキさせられる展開もあり、 面白かったです。
投稿日:2020/10/13
マウルスは夏の間は村のヤギたちを預かって、山の牧場へ連れて行く仕事をしています。 マウルスがその間に泊まっている家には、三匹のヤギがいますが、ちょっとやんちゃのようです。 でも、マウルスは油断してしまうのです。 その結果・・・大変なことに・・・ この絵本は大きくて文章も多いのですが、読み始めるとぐいぐいと引っ張られて、次の展開が気になって長さを感じさせません。 マウルスがヤギたちを数える時の歌(?)が面白いのです。 こういうリズムのある文章は、子どもたちを飽きさせないですね。 けがをしてしまったけど、無事にかえってきたマウルスを、村の人々が温かく迎えてくれます。 しかし、仕事は最後まできちんと責任を持ってさせます。 読み手も自分が達成したような気持ちになれるでしょう。 最後の絵にほっとします。がんばったからこその休息です。 男の子におすすめです。
投稿日:2013/02/02
この絵本は少し前に読んだ作者の『ウルスリのすず』という作品とパッと見、似ていたので、同じシリーズなのかと思いましたが違いました。 タイトルにあるようにメインのヤギが3匹登場します。 主人公の少年、マウルスはヤギ飼いです。 厳密には違いますが、この物語には《ペーターがいます》 表紙絵を見たときから「(顔は違うけど)マウルスはペーターに似てるな」と、思っていました。 子どものころにテレビアニメで見たあの、『アルプスの少女ハイジ』に登場する、ヤギ飼いの少年ペーターに、マウルスの立場がよく似ていているんです。 (舞台が同じアルプスですから、似ていてもおかしくないんですけどね) 大自然の中でならではのハプニングが起きてしまって、マウルスはとても大変な目にあいますが、そのマウルスの姿を追って、(作品に描かれている)山の森の中を一緒に覗けたのは、とても楽しかったです。 物語の中で行方不明になってマウルスを困らせた3匹のヤギたち、 シロ・アカ・チビはそれぞれ個性豊かな見た目と性格で可愛かったです。 特に、チビの岩塩をなめているシーンはとってもキュートに見えました。 最後にマウルスの部屋が描かれていますが、うちの下のて子はこのシーンを見た時、目を輝かせて 「なんて、素敵な部屋なの〜っ!?」と叫んでいました。 すごく降る作品で、今書店で買うのは難しいかと思いますが、図書館などで検索してもらえれば、手に入ると思います。 とても素敵なシリーズです。たくさんの人たちに読んでもらいたい1冊です。 興味のある人はぜひ読んでください。
投稿日:2011/11/13
マウルスは、朝に村のヤギたちを連れて山の牧場に行き、夕方に連れて帰ってくるという「アルプスの少女ハイジ」のペーターと同じ仕事をしています。なかなか大変な仕事ですね。ヤギを数えないといけないし、天候は崩れるし、山道は険しいし、ヤギがいなくなれば探さないといけないし……。まさに命がけの仕事です。少年は、こうやってたくましく成長していくのですね。拍手を送りたくなります。文字数は多いですが、物語は難しくないので、我が家の5歳児と4歳児は『マウルスとマドライナ』と同様、熱心に聞いていました。それとも、この絵を熱心に見ていたというほうが正しいのかな。緻密で温かくて、すばらしい絵です。このシリーズの本は全部ほしい!
投稿日:2006/04/17
大好きなカリジェの本をレビューに載せていた方がいらしたので、嬉しくなってしまい、私もまた書いてしまうことにしました。 前に『フルリーナと山の鳥』の感想を投稿しましたが、カリジェの原画展を見に行った時に、あまりにも絵が美しかったので、「フルリーナ」と共にこの本も購入しました。 ヤギ飼いの少年マウルスが、山の牧場にヤギ達を連れて行き、途中でいなくなってしまった3匹のヤギを探すという、単純ですが、ちょっとドキドキするお話です。 マウルスがヤギを探して走り回る山の厳しさや険しさが、絵から伝わってきて、読者も一緒にハラハラしながらヤギ達を探すのです。 広々とした山の牧場の雄大さ、ゴツゴツとした岩壁の厳しさ、野生の動物たちが現われる森の深さ、そして急に天候が変わり降りかかる雨の激しさなど、自然の大きさが本いっぱいに広がっています。 我が家の子ども達は、文章量が多くて説明的なせいか、今の所あまり熱心な読者ではありません。奇抜なものや展開のはやいものばかりではなく、こういう絵本にも目を向けてくれるといいと思うのですが。
投稿日:2006/04/03
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