「だめよ、デイビット!」「すとらいぷ…」の作者デイビッド・シャノンの2006年に出版された作品です。
これまでの主人公たちに比べると個性的にはわりと普通です。
ただ、好奇心旺盛な「アヒル」であるところがちょっと奇抜かな。
ちょっと、「ぼうし」(ジャン・ブレッド:作 ほるぷ出版)を思い出させます。
一度目はさらっと読み流しましたが、改めてゆっくり暗殺してみると、1つ1つのページに描き込まれた情報量はすごいです。
例えば、アヒルくんの乗っている赤い自転車のタイヤの汚れ具合やタイヤにはめ込まれた反射リフレクターの位置とか、
ハンドルやペダルの曲がり具合。
次々に登場する動物たちの姿の毛並みや表情。特に馬!いいです。この馬の顔!
でも、ダントツで気に入ったシーンはヤギが出てくるところ。
ゴミ箱をあさってるヤギのくわえているモノも、ほっぺたが少し膨らんでいるところも笑えます。
最後はシリーズとして続きが出るような、楽しい終わりかたです。
絵がはっきりしていて遠目が利き、気楽に楽しめるお話なので、小学校の低学年度の読み聞かせにもお薦めです。