「ヤマネコ毛布」 大人が読んだ みんなの声

面白い事に誰一人としてヤマネコの事をほめてはいないのですが、皆口々にヤマネコとの思い出を語り刺繍を施して行く…。こんな毛布を皆からプレゼントされたヤマネコは幸せ者ですね。皆に惜しまれながら旅立つ人に送りたい一冊です。

絵本というよりは画集みたい！
落ち着いた色の美しい版画に、うっとりします。

旅に出るヤマネコに、森の仲間達がプレゼントとして、
刺繍した布でパッチワーク毛布を作ります。

刺繍しながら、ヤマネコのことを思うのですが、
良い思い出ばかりじゃないところがリアルでいいな、って思いました。
私もお友達のこと、けんかしたことのほうがよく思い出したりしますもの
（今はもうよい思い出として、ね）。
悪いところもひっくるめてお友達、仲間なんだよねぇ…ってしみじみ。

小学校で読み聞かせボランティアをしていますが、
この本、6年生とか中3とかの、卒業時に読んでみたいと思いました。
お楽しみ読み聞かせ会のときは、後ろが気にならないように、
ボードにかけた黒い布をバックに読んでるんですけど、
この本では最後についているポストカードを引き伸ばして、
思い出毛布をバックに読めたら…素敵だろうなぁ〜♪

表紙の木版画が温かみがあって好みだなあと思って
私用に借りた絵本です。
タイトルも“毛布”なんて表記があるところをみると
子どもに媚びてないなあ〜大人に向けてるのかな
なんて勝手に想像してしまいましたが＾＾；

旅に出ようとするヤマネコさんに森の動物達が
今までの思い出を毛布に刺繍してあげようということになります。
刺繍が苦手な動物さんも心をこめて　頑張るところにジーンときます。
皆の気持ちがたっぷりこもった毛布の暖かなお話と絵柄がすごく似合っていて
ステキだなと思いました。
残念ながら子どもの反応はサッパリ・・でしたが
私が一人で楽しみました。

カラーの版画ですが、色合いがなんともいえないあたたかで、かすれ具合にあじがあります。

おまけに付いている刺繍も気に入りました。

版画にインパクトがあるので、おはなしはもっとリズムのあるものがよかったかなと思いました。

版画の素晴らしさを観るのは、とても素敵な絵本だと思います。
ゆっくりとじっくりと眺めたい絵本です。