初めて読み聞かせた時、2歳の息子はクレヨンで描いたような独特のタッチの鳥たちを見て「かわいいねぇ」と喜んでいましたが、私はやるせない気持ちでいっぱいになってしまいました。
体の色がまっ黒だというだけで兄弟から疎外され、孤独に打ちひしがれるネリノ。
まだ子供のネリノにとってそれがどんなに辛いことか…
ついには「薬を飲めばきれいな色になれるかもしれない」なんて思いつめたような発言まで出てきます。
でも危険をかえりみず、捕まってしまった兄さん達を必死で逃がし、そこでようやく兄弟に自分を受け入れてもらえるのです。
読み終わったあと、いろいろと考えさせられる一冊です。
子どもには他と違うということは誇るべき個性なのだ、と思える強さを持ってほしいと切に願います。